年収1075万円以上の専門職対象 労働時間規制外す 厚労省案、過労防止を条件に
日本経済新聞
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これ、なんで1075万円かと言いますと、労働基準法第14条の中で厚生労働大臣が定める専門知識等であって高度のものとして
「システムエンジニアとしての実務経験5年以上を有するシステムコンサルタントで、年収が1,075万円以上の者」
という一節があるのでこれに依拠しているのでしょう。ようは、改めて額を決めると不平不満が出やすいので既にある額を落とし所にと言った感じですかね。要するに、ホワイトカラー労働者に対して成果で給与を支払う制度がホワイトカラー・エグゼンプション。もっとガンガンやるべきかと。仕事できるのに、同じ労働時間で仕事できない人と同じ給与だったらそりゃモチベーション下がるかと。
ホワイトカラー・エグゼンプションは「効率的に仕事を終わらせ、サッサと帰ってジムでバーベルをガンガンに上げるのが優秀な労働者」という風土の下では有効に機能しうるが、現実はそうではない。「長く働くのが優秀」という考えが根強く残り、個人の業務範囲があいまいで特定の人間に業務が偏りやすい職場では、労働時間の無限ループが繰り返されるだけだ。
計画的に休暇を完全に消化させる、各人の業務範囲を明確にする、オンとオフの時間を明確にするなど、今の生産性を下げる風習・風土を職場から追放する取り組みをした上でなければ、「残業代ゼロ」の導入はかえって長時間労働を促進するだけだ。だからこそ「過労防止」の規制が必要なのであって、これをやめて欲しいという者は現実を知らなすぎる。
日本人のワークホリックな働き方を見直す風土を作らなければ、「柔軟な働き方」など絵に描いた餅にすぎず、ブラックな働き方を助長させるだけだ。