中国の大富豪、資産90億ドル余りが消失－習新体制受けた市場の売りで
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中国の富裕層の資産と国籍移しが加速しているようです。以前より恒常的な動きでしたが、西側との地政学リスクの高まりを背景に、このところその動きが加速しています。行き先はシンガポールがダントツですが、ニュージーランドやポルトガルなども聞かれるようになりました。日本は蚊帳の外です。
注目のコメント
今回の新体制により、いわゆる「共同富裕」政策は加速すると見られる。そうすれば、富の分配が主軸になり、財閥解体のように、これまで寡占化してきた大手プラットフォームは分散化や分配の道が余儀なくされる。なので、今回の中国プラットフォーマーの株価にはそのあたりの不安が色濃く反映された。まさしく、良くも悪くも行き過ぎた資本主義を滑らかにする共産主義の真骨頂のフェーズに入る。中国の成長は先富論により、まずは集中的な経済覇者を創り出し、そこから富を分配しようという考えに支えられて来たが、「共同富裕」が果たして本当に機能するのかが今後の着眼点。
私が把握している限り、2017年頃までは、テンセントの馬氏やアリババの馬氏を含め、お国の経済政策に対して一定の発言権を持ち、党指導部もそれに耳を傾けていました。消費をどう促進するか、雇用をどう保証するか、民間企業の活力と成長をどう国民経済につなげるかといったテーマをめぐってです。
今となっては、彼らにはもはやお国に対して意見するチャネルも立場もないでしょう。習近平氏が決める経済政策に従う以外に選択肢はありません。
地方の首長も同様。習近平氏がロックダウンだ、感染者ゼロだという方針を示せば、それに従うしかない。それによって、国民経済や生活がどれだけの犠牲を強いられたとしても。上海で2か月以上ロックダウンを敷いたに李強氏は習近平氏に従っただけです。だから首相に内定したのです。失脚どころか、昇進です。これが習近平政治。
