2022/10/20

【新発見】コロナで、科学の進化と研究の短縮化が進んだ理由

NewsPicks / JobPicks 編集者
普段の暮らしでは意識することの少ない「科学の力」を、世界中の人々に改めて知らしめた新型コロナウイルスの脅威。
2020年から本格化したパンデミックは、歴史的にも屈指の早さで開発されたワクチンのおかげもあり、翌年オリンピックを開催できるくらいまで収束した。
この偉業は、人類の未来にどんな光明をもたらすのか。ヒントを探るべく、ライフサイエンスの最前線を知る日本人2人に対談をお願いした。
1人は、コロナワクチンの開発で世界に名を知られたモデルナで、日本法人の代表を務める鈴木蘭美さん。昨年11月の就任前は、国内外の製薬企業で要職を歴任してきた人物だ。
もう1人は、日本初の個人向け大規模遺伝子解析サービスを立ち上げたジーンクエストの高橋祥子さん
下の経歴を見れば分かるように、日本だけでなく世界的に期待を集める“博士起業家”である。
10月24日〜25日に開催する大型ビジネスフェスCHANGE to HOPE 2022で、鈴木さんと高橋さんは「ライフサイエンスの進化で、人生は豊かになるか?」と題するセッションに登壇する(25日10:30〜)。
その事前取材では、科学の進歩が環境問題や人々の働き方、ひいては企業経営にも好影響を与えていくと話が広がり......。
本記事のコメント欄で、セッション当日2人に質問したいことも募集しているので、なぜライフサイエンスが多くの人の生活までアップデートさせるのか、その理由を予習しておこう。
INDEX
  • 2020年だからできたコロナ対応
  • 科学と異分野のコラボが鍵に
  • 科学リテラシーでは一日の長あり
  • 科学の知恵は働き方も変える?
  • 【特典】10/25フェス限定情報

2020年だからできたコロナ対応

── お2人は、今回のパンデミックがライフサイエンスの世界にどんな影響を与えたと見ていますか?
鈴木 個人的に、メッセンジャーRNA(以下、mRNA)ワクチンがこれほど世界に浸透したのは奇跡と呼べると思います。