米ハイアット、温泉旅館に参入 訪日観光や出張客に照準
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世界のホテルは多様化を進めています。
日本への外資参入は加速の一途で、ホテル形態の多様化もあって、各社が旅館(Japanese Hotelと表現したりと特殊なホテル形態と捉えられている)の研究を進めています。
旅館市場は、食事が必ずセットになっていることや、週末だけに稼働が寄っていること、ITリテラシーが異常に低いこと、地域の村意識が強いこと等、何十年も変わらないビジネスモデルにより、自分たちで自分たちのクビを締めている状態です。
ホテルは増え続けていますが、旅館は減り続けているのもその帰結です。
米国流の合理的なホテル経営が導入されると、さらに優勝劣敗がハッキリしてくると思われます。
オモテナシがどうだとかの曖昧な戦略ではなく、キチンと市場に適したプロダクトを設計し、利益の残る販売手法をとる。当たり前のことを当たり前にすることが旅館市場に求められます。日本では「人が入れる温泉」の数は世界一です。温泉というのは本当に大地の力、自然の力そのもので、雨水や雪解け水など地表から沁み込んで地下水になった水が火山のもとにあるマグマで温められて地表に再び湧出してくるまで約60年の月日を待たねばなりません。そして日本の温泉の1日の湧出量は中東など産油国の原油の1日の湧出量とほぼ同じと言われています。日本は災害大国で、資源に恵まれない国…そう長らく言われてきましたし、それも事実なのですが…温泉のような世界に誇る自然観光資源に恵まれているのも、また事実です。これからはこれらを活用して地域が稼ぐ時代に突入です。
大手外資系ホテルグループによる旅館事業への参入は今後も増えそうです。彼らが日本で宿泊事業を展開するのならば、ホテルだけでなく旅館の運営に乗り出すのは当然とも言えます。星野リゾートなどの国内事業者との競争の中で旅館が提供するサービスの変化やクオリティーの向上に期待したいと思います。