香港、国際ハブ空港の地位失った 中国ゼロコロナ政策で=IATA事務局長
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一方、今行われているスーパーリターンに、来月頭にはF1, 更にミルケンやフォーブスCEOなど大規模なイベント目白押しで、チャンギ空港やシンガポールのホテルは凄い混雑に。スーパーリターンも香港から開催地変更だし、明確にアジアのビジネス首都はこちらに移った
2019年以来の反中・反共抗議活動を経て、中国政府は香港に対して国家安全維持法を強行採択し、選挙制度の見直しを経て、香港政治から民主派、反対派を制度的に追い出しました。その過程で、「ゼロコロナ」策は中国・香港政府にとって追い風となりました。コロナの感染拡大を防止するために、密は避けろ、抗議デモや集会はダメだ、と正当化できたからです。
私はこれらのプロセスを「香港政治の”北京化”」と定義し、その背景や構造を現場から説明してきました(興味のある方は拙書ご参照。『”北京化”する香港の命運:中国共産党の国家戦略』(海竜社、2021年)。
皮肉なのは、ゼロコロナ策に依拠して香港政治の北京化に成功し、香港に残ったのは国際金融センター、ビジネスハブとしての地位のみとなった今、今度はゼロコロナ策が足かせとなって、そんな地位を失ってしまう境地に陥っている経緯と現状です。イギリスから中国に帰国する学生は香港を経由して帰る人が、今年の夏は多く見えました。
というのも、中国に直接フライトで入国するには、通常の2-3倍近くお金がかかり(入国制限のためフライトチケットが高騰)、香港から陸路で入る人が多いようです。