2022/9/20

【直撃】モデルナCEOが描く、クスリの未来

NewsPicks編集部 記者
この会社がなければ、パンデミックはもっと悲惨なことになっていたかもしれない──。
新型コロナウイルスのワクチンで一躍有名になったバイオテック企業、モデルナ。
ワクチンの開発は10年以上かかるといわれる中、彼らは1年足らずで接種までこぎつけた。
その秘密は、mRNA(メッセンジャーRNA)を使ったテクノロジーにある。
この技術は、タンパク質の「設計図」であるmRNAを投与し、体の中であらゆるタンパク質を作れるようにするというものだ。
ワクチンの場合は、ウイルスの一部を再現した設計図を体内に入れ、免疫システムにその特徴を教え込むことで、抗体を作らせる。
この技術の使い道は、コロナのワクチンだけではない。がんや遺伝性希少疾患など、様々な病気を治すための開発が進んでいる。
この2年の戦いで、何が分かったのか。医薬品の未来は、これからどう変わるのか。
モデルナの創業期からCEOを務めるステファン・バンセル氏が9月中旬に来日。NewsPicksは単独インタビューの機会を得た。
猛スピードでワクチンを開発していた当時の秘話から、今進めている新たな治療薬まで、舞台裏を詳細に明かしてもらった。
INDEX
  • 最も悩んだ「決断」
  • 生産量を「8000倍」にしてほしい
  • 社員教育を学びに、シリコンバレーへ
  • 「君たちは狂ってる」
  • がんを治すメカニズム
  • IPは「死守」する
  • 会社は「稼ぐ」フェーズに