日本風を売りにしたメイソウ、浴衣や着物、中国で「日本関連」が次々と炎上する背景にあるもの
コメント
注目のコメント
メイソウの脱日本化は、反日感情というより、Made in Japan神話の崩壊の方が色濃いと思います。中国ブランドや中国商品は、低価格や中価格帯を中心に高い品質であり、中国Z世代などの若者を中心とした愛国主義(国潮文化)も重なり、中国商品の人気が高まっている。無条件に日本商品が人気だった時代から、中国商品の方が安くて高品質だしイケているという大きなトレンドの変化が起こっていることを忘れてはいけない。メイソウも単に日本をコンセプトにしているだけではトレンドに取り残されることを危惧しているのではと感じます。
また、マクロな観点でやや反日的なトレンドになっている側面はあるのかもしれないが、このようなトレンドは本質を捉えることが大切。
まず国民全員が反日なわけではない。尖閣問題の時でも変わらず日本ブランドや日本文化が好きな層はたくさんいた。そして、尖閣問題から2〜3年後には爆買いブームが到来し、日本商品に中国人消費者が殺到した。越境消費で最も売れている国は日本。観光人気ランキングでも日本が1位。反日国と言われるが、意外と日本好きである。これからの台湾有事などにより国家間の溝が深まる可能性はあれど、日本好きな人は今も昔も変わらず日本好きである。
逆に今も昔も日本嫌いもいる。大切なことはマクロなトレンドに右往左往しないこと。マーケティング観点で言えば、解像度を高めてセグメント別の消費者心理や行動をモニタリングをすれば、真の市場感や消費者感が見えて来る。メイソウ(Miniso)は日本ブランドという体で2018年にブラジル進出を果たし、一時期は80店舗以上にまで店舗を急速に広げていましたが、コロナを節目にアフリカ大陸からも撤退したように現在は50店舗程度にまで店舗を縮小しています。
当初はポップな商品のラインナップで若年層をターゲットにしていた魅力的な商品が多かったですが、おそらくあまりにも急激な店舗展開で在庫管理が追いつかず欠品が相次ぎSKUも激減してしまいました。
一方ダイソー(Daiso)は2012年にブラジルへ進出し今では98店舗を国内に展開。進出当初はなかなか伸び悩んでいたようでしたが、10年間で在庫管理と広い国土をカバーするべくフランチャイズ路線を強化したことで着々と店舗数を伸ばしてきました。
”Japonês garantido(信頼できる日本人)”という言葉があるほど親日家が多く、日本人や日系人、日本製品などに対する信頼感があるここブラジル。親日家マーケットとも言えるこの南半球最大のマーケットでは、今のところ地道に時間をかけて浸透を図ってきたダイソーに軍配が上がっていますが、この先メイソウが世界有数のリテールブランドとしてどう巻き返しを図ってくるか目を離すことができません。チャイナドレスも元々の起源は清の文化であって、要するにモンゴル寄りの文化だったと思うと、今の中共のものだと言われるのも少し微妙な気がします。
逆に言えば、文化なんてそんなものだとも言えて、中国風の日本文化が発展するならそれはそれでパクリとも言い難い部分が出来てくるんじゃないかな。日本の中華料理みたいに。
日本文化が立派なものであるなら、海外に派生させ変遷させて幅を作らせる余裕みたいなものも見たいような気もします。
私が以前イリノイに行ったときに、日本風の鉄板焼屋さんに連れていってもらいましたが、そこではお好み焼きをお店のスタッフが焼いてくれる前に「日本では見られない」金ヘラを使ったジャグリングを披露していました。当地ではそこそこの人気店でした。
そのようなところは全く日本風ではないなと思いましたが、これはこれでメリケンな感じで良いよねということになりました。そんなものですよね。