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これはイスラエルの外交的利益、安全保障上の利点になります。
 イスラエルの最大の敵はイランであり、イランの傘下にはレバノンやイラクのシーア派勢力、それにパレスティナのイスラーム武装勢力がいます。

トルコのエルドアン政権は、イランと組んで、パレスティナ人勢力を支援してきました。イスラエルと対立し、イスラエルと同盟を組むサウディアラビア、UAEとも対立していきました。
 しかし、通貨安と対外債務増大に苦しむエルドアン政権は、2021年12月にはUAEの支援を受けるようになり、通貨安に歯止めをかけようとしました。
 最近は、サウディアラビア、UAEとも(半ば屈服するかたちで)関係を改善し、イスラエルとも関係を改善するに至りました。

イスラエルとの関係改善で、トルコはイランとの関係が悪化せざるをえません。
 トルコとイランが直接対決する場は、まずシリア、次いでイラクです。
 シリア北部に進駐しているトルコは、占領地を拡大しようとしています。
 アサド政権の後ろ盾であるイランは、トルコの占領地拡大を阻止しようとしてきましたが、これで、交渉による解決は難しくなります。
 トルコは、アサド政権との対決も辞さずに、占領地拡大とシリア難民送還を進めます。イランは、アサド政権を援護するでしょう。
 シリア国内のイラン勢力に対する空爆を続けているイスラエルは、トルコ軍を援護するかたちになります。
6月末にトルコのチャブシオール外相がイスラエルを訪問した際に、外交関係を正常化する方向で調整を進めていることを明らかにしていました。
 ちょうどこの頃、トルコ国内でイランがイスラエル市民に対するテロを計画していが、トルコ治安機関がそのテロ計画を阻止したことに対して、イスラエル政府がトルコ政府に謝意を述べるという一幕もありました。
 イスラエルとトルコはまた、イスラエルの天然ガスをトルコ経由で欧州に販売するための協議も進めています。欧州がロシア以外の国からガスを輸入しようとしていることから、こうした動きが出てきています。
 トルコは、イラン人に対してビザなし渡航認め、様々なビジネス活動を展開する機会を与えてきましたので、イランの情報機関にとってもトルコは貴重な活動エリアだったのですが、国際環境の変化を受けて、トルコはイスラエルとの関係改善にシフトしています。
 同じようにトルコはサウジアラビアとの関係改善も進めています。6月末には、サウジアラビアのムハンマド皇太子(MBS)がトルコの首都アンカラを訪問。エルドアン大統領と会談し、経済分野での連携を約束。両国は、「完全な関係正常化で合意した」と発表しました。
 ウクライナ戦争後の新しい戦略環境の中で、中東においても大きな戦略構図の変化が起きていて、今回のイスラエルとトルコの外交関係回復もそうした文脈で起きています。
イスラエル首相府は17日、パレスチナ問題などを巡って対立を続けてきたトルコと4年ぶりに外交関係を回復させると発表しているそうです。
両国は2018年、米国のトランプ前大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認め、米大使館を移したことを受けて悪化していました。