2022/8/14

【最新】環境中のDNAから作る「生き物の天気図」

サイエンスライター
海や川の水の中には、生物の体からはがれ落ちた細胞が残る。
このわずかな痕跡から、そこに住むさまざまな生物の種類を割り出せるのが「環境DNA技術」だ。バケツ1杯の水で分析が可能という。
東北大学の近藤倫生教授らは、環境DNAを利用した全国レベルの観測ネットワーク「ANEMONE(アネモネ)」を構築し、今年6月から観測データを一般公開している。
目的は、例えばアメダスの生物版のような「生き物の天気図」。
「ビジネスセクターにも入ってきてほしい」と語る近藤教授に、新たな観測ネットワークの意義と構想を聞いた。
INDEX
  • 海や川に漂う生物のDNAを検出
  • 日本発の技術が世界標準に
  • 誰でも参加できる観測網
  • データの公開でできること
  • ビジネスセクターに入ってきてほしい
  • 地元の反応に「ああ、生きている」

海や川に漂う生物のDNAを検出