注目論文数、過去最低の12位 スペインと韓国に抜かれる
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任期なしポストが減って既存の大学教員一人当たりに対する研究以外の仕事の量が増えて、任期なし教員は疲弊している様子です。特任教員など任期付きのポストは増えているようですが、既存教員からすると任期付き教員やポスドクには任期があるがゆえに研究に集中して欲しいという想いと、彼・彼女らには任せられない仕事もあるようなので。
研究者としての確かな競争力がないと日本の研究者養成大学で任期なしポストは得るのは難しいので、彼・彼女らが研究以外の仕事で疲弊しているのは才能の無駄遣いに見えます。「注目論文」は英語で書かれている必要があります。
日本語で書かれた論文は、国際的には存在していないのも同然です。
日本語の論文など、日本人以外は読みません。
日本は、英語で書かれた論文も含め、減ってはいません。しかし、増えてもいません。
中国やインドの場合、書かれる論文の総数全体が増えています。そして、英語で書いている論文が多いです。
「注目論文」の数で、なぜ日本がイタリアやフランス、スペインにまで抜かれているかというと、これらの国が、論文は英語で書くというスタンダードに転換できているのに対して、日本ではできていないからです。
日本では、英語で論文を書かない分野は、特に人文社会系に多いです。経済学などは、まだしも比較的英語で書いていますが。
これは、日本では、英語で論文を書くことが、社会的評価と関係ないからです。テレビに出ているのも、政府の委員会や会議に呼ばれるのも、ベストセラーを連発しているのも、新聞が寄稿を求めるのも、主に英語で論文を書いている人たちではありません。
日本社会向けに、日本社会受けすることをしている限り、国際的には評価されません。日本語でも学問はできる、というのは事実ではありません。現代のトップ水準の教育も研究も、英語でないとできません。あと20年くらいなら、日本社会で生きていく分には、そういうものがなくても生活水準を維持したまま逃げきれますが。
「英語で論文をたくさん書いた人が評価される」社会になるためには、大学に限らず、政府でも企業でも、「英語で論文をたくさん書いた人」が評価される社会になる必要がありますが(アジアでもアフリカでも、そういう国はむしろ世界の多数派ですが)、そうなると自分たちに不利だ、と思う人が多いうちは、日本は変わらないでしょう。日本では優秀な理系学生の多くが医者を目指してしまうことも一因でしょう。
台湾では医者の待遇が日本ほど良くないので、優秀な理系学生の多くが技術者を目指すと先日台湾の方がおっしゃってました。