(ブルームバーグ): 米モデルナが発表した4-6月(第2四半期)決算は市場予想を上回った。同社は30億ドル(約4030億円)相当の自社株買い計画も明らかにした。一方で、新型コロナウイルス感染症(COVID19)ワクチンの市場は新たな局面に入りつつあると示唆した。

モデルナは3日の発表文で、2022年分の新型コロナワクチンの予約注文額が210億ドルだと明らかにした。従来の発表でも同規模だった。ただ、4-6月には期限切れのワクチン4億9900万ドル相当の評価損を計上した。これは需要が供給を下回っていることを示唆している。

2年前に同社や競合する米ファイザー・独ビオンテックのワクチンが世界に始めて供給されて以降、市場が成熟しつつある兆しがみられている。

4-6月の売上高は47億5000万ドル。市場予想は40億2000万ドルだった。調整後利益は1株当たり5.24ドルと、こちらもアナリスト予想の4.54ドルを上回った。

ただし、同四半期には計1億8400万ドルに上るワクチン購入契約を失ったほか、未使用の生産能力に関連して1億3100万ドルの費用も計上した。

同社は9月に秋季ブースター(追加免疫)の供給を開始することも明らかにした。

原題:

Moderna Plans $3 Billion Buyback With Covid Market Shifting (1)(抜粋)

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