円相場 一時130円台に値上がり 約2か月ぶり
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低インフレの円が購買力を保つには円高に向かう必要があるのです。それが極端な円安に振れたのは主に以下の3つの要因があったから。
① 日銀がモノとサービスの裏付けのないカネを無尽蔵に供給して円の価値を下げている。
② 資源高等で貿易赤字が拡大し、輸入代金をドルで払うため円を売ってドルを買う動きが強まった
③ 日銀が金利は絶対上げないと宣言する傍ら米国はインフレ退治のため金利を上げ続けると宣言し、低金利で円を借りて高金利のドルを買えば金利と為替の両方で儲かりそう、との思惑が広がった
その時々の為替相場には、先行き何が起きそうかということも含めその時点の情報が全て反映されていると見るのが有力な考え方。円安がピークに行った時と比べると、米国の金利上昇に一定の制約感が出てきましたし、米中対立が想定以上に強まって米国経済にマイナスの影響を与える可能性が出てきたことも加わって130円まで戻ったということですね。この先どのように動くかは今後出てくる今はだれも知らない情報次第ですが、いずれにしても、円の購買力を考えると今の円安はこれでもまだ行き過ぎているように思います。為替の水準だけをニュースは取り上げがちですが、今回の円安の原因は、日米金利差拡大であるという意見が多くを占めることからすると、何故アメリカの10年金利を見ないのか不思議です。
ピーク時に3.479%まで上昇した金利は、現在2.555%です。
金利が0.924%下がっているのですから、円安ピーク時より為替が9円程度下落してもおかしくはないと言えます。
しかし米金利2.55%というのは、今年の4月5日頃の水準で、その時の為替は123.60円ですから、現在も円安バイアスが強いと言えます。
つまり円安へ賭ける投機資金がまだまだ大量に市場に存在しているということです。
米ハイテク株は大きく下げ、ビットコインも体たらく、エネルギー価格も既に一服し、円安以外にベットするものがないということがこの要因だと言えますね。
だから円安を止めるために利上げだという意見は、的外れということなのです。
世界的な経済の停滞が訪れれば、そんなものはどこかに飛んで行っていまいますよ。
少なくとも、この金利低下は景気の後退を予見してます。