日本一短い「西九州新幹線」 JR九州の“秘策”は成功するのか
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在来線のかもめは「白いかもめ (885系) 」と「黒いかもめ (787系) 」の2種類があって、肥前鹿島から先、多良岳の裾を蛇行しながら走る区間でスピードをあまり落とさずに走破する、振り子式の885系が早着するのですが、揺れが激しいので「酔う」と多くの人に敬遠される、曰く付きの特急でした。そういう意味で、日常的に長崎本線を利用する人たちにとっては、西九州新幹線はかなりの「サービス改善」になるのではないかと思います。
また、長崎空港から佐賀方面へのアクセスの悪さは、長崎空港の使い勝手の悪さを助長するものだったのですが、新大村駅開業で嬉野温泉へ一駅、武雄温泉へ二駅で行けるようになり、嬉野・有田・波佐見エリア、武雄温泉の観光需要は高まると思います。短い路線ですが、この路線の5駅には特色が詰まっていて、一般的な新幹線の「濃度」とは違います。先行開業区間の意義を占うとき、こういった認識が大切になってくるはずです。九州新幹線の新八代ー鹿児島中央先行開業のようにうまくいくでしょうか?博多までの全通の見通しが全く立たないからです。鉄道に詳しい方なら誰でもご存じでしょうが、佐賀県は一度も「フル規格の新幹線がほしい」と言っていません。博多までの時間短縮のメリットが少なく、並行在来線を押しつけられるからです。「いらない」といってるものを作ることはできないので、長崎県にとっては喉から手が出るほどほしくても、佐賀県の主張は間違っていません。
フリーゲージトレインが頓挫した現在、武雄温泉ー新鳥栖間については、着工どころかルートすら決まっていません。したがって西九州新幹線の「全通」は仮にできたとしても、北海道新幹線札幌開業(2030年度)よりずっとあとになることは明らかで、その間にも沿線人口の減少など鉄道を巡る環境は悪化するはずです。並行在来線の運行が困難になるわけで、佐賀県にとっては負担が増えるだけです。妙に暗い気分になる新線開業です。乗り継ぎがどうなるかわからないけど
大阪から長崎に行く場合
今なら
新大阪-博多(新幹線) 乗換 博多-長崎(特急)
のところが
新大阪-博多(新幹線) 乗換 博多-武雄温泉(特急?) 乗換 武雄温泉-長崎(新幹線)
となる
30分長くて良いから乗換したくない