(ブルームバーグ): ペロシ米下院議長のアジア歴訪が始まった。まずシンガポールを訪問し、リー・シェンロン首相らとの会談に臨む。議長は今回のアジア歴訪で台湾も訪れる計画だと伝えられていたが、7月31日に発表された声明には訪台に関する言及は一切なかった。

ペロシ議長のオフィスが出した声明によれば、議長は米議員団を率いシンガポールとマレーシア、韓国、日本を訪れる。訪問先では相互の安全保障や経済パートナーシップ、インド太平洋地域における民主的統治などについて話し合うという。

シンガポール外務省の報道官は、ペロシ議長ら議員団はリー首相を含む政府要人と会談すると説明した。

中国、台湾海峡で実弾射撃訓練-ペロシ米下院議長の訪台計画を意識か

   中国外務省の趙立堅報道官は北京で1日開いた定例記者会見で、ペロシ議長が台湾を訪問すれば、中国人民解放軍が座視することはないと述べ、議長の訪台は米国との関係を著しく損ねると主張した。

ペロシ議長の訪台計画が報じられると、台湾を領土の一部と見なす中国は激しく反発。中国政府は議長が訪台すれば相応の結果を招くと警告し、中国国防省の声明は軍事力行使の可能性を示唆していた。

原題:Pelosi Starts Asia Trip in Singapore With No Mention of Taiwan、China Reiterates Opposition to Any Pelosi Visit to Taiwan (1)、Pelosi’s Asia Itinerary Skips Mention of Taiwan Stopover(抜粋)

(中国外務省報道官の発言などを追加して更新します)

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