2022/7/14

【新】従来の営業スタイルでは「勝てない」時代がやってきた

Knowledge Work 代表取締役CEO
まるで預言者(プロフェット)のように、新しい時代の思考法やムーブメントをいち早く紹介する連載「The Prophet」。今回登場するのは、セールス・イネーブルメント領域で注目を集める、株式会社ナレッジワークの麻野耕司氏だ。
前編では、営業生産性の向上や営業力強化を支援してきた同社のノウハウを凝縮した新刊『NEW SALES』(ダイヤモンド社)の内容をもとに、麻野氏が描く営業職の行く末について語ってもらった。
INDEX
  • 営業職から、日本を変える
  • ドリルを売るには、理想を売れ
  • 才能も愛嬌も、必要ない
  • セールス・イネーブルメントの重要性

営業職から、日本を変える

──リンクアンドモチベーションで取締役を務められるなど、「組織のプロ」として知られる麻野さんが、今回なぜセールスという領域で書籍を上梓するに至ったのでしょうか。
麻野 「働くという行為をより良いものにする」というのが、僕が人生を通じて成し遂げたいことだからです。
人は起きている時間の半分を仕事に、半分を余暇に使うと言われています。余暇を充実させる手段は増えている一方、仕事はどうでしょうか。余暇から得られる充実に比べたら、微々たるものなのではないかと思います。
そうした現実を変えたいと常々思っているので、手段は変われど、目的に変化があるわけではないのです。
では、どうして組織のコンサルタントを辞めてまで、「セールス」という領域に張ったのか。
世の中にはたくさんの仕事がありますが、最も大きな課題がある職種が「営業」だと感じたからです。