2022/7/8

【楠木建】「目先の損得」に囚われないための思考法

一橋大学 教授
まるで預言者(プロフェット)のように、新しい時代の思考法やムーブメントをいち早く紹介する連載「The Prophet」。今回登場するのは、一橋ビジネススクール教授の楠木建氏だ。
前編では、楠木氏が自身の「頭の中」を存分に披露した新刊『絶対悲観主義』(講談社+α文庫)の読みどころを紹介した。
楠木氏が長年実践してきた仕事の哲学である「絶対悲観主義」とは、「自分の思い通りにうまくいくことなど、この世には一つもない」という前提で仕事をすることだ。
不確かな時代をジタバタしながら生きている「普通の人」にとって、絶対悲観主義は最も「自然」かつ「最適」な仕事への構えだと楠木氏は言う。
この後編では、本書の拡張編として、「絶対悲観主義」のベースにある「事後性の克服」という一回り大きなテーマに迫りたい。
楠木氏が「仕事における究極の課題」だという「事後性の克服」とは何か。そして、どのように実践しうるものなのだろうか?
INDEX
  • 「事後性の克服」こそ究極の課題
  • 「失敗したくてもできない」ジレンマ
  • 損得勘定なしの「読書」は可能か
  • 読書を「習慣化」させる方法
  • 自分の「ツボ」を探す旅に出よう