「インフレはサプライズ」どういうこと?
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経済予測が当たらないのは今に始まった話ではなく、従来からそうだったと思いますし、この分野では多くの実証研究が既にあります。過去「予測が当たっていた」ように見える状況は、単に経済変数の動きそのものが小さく、外挿的な予想があまり外れていないように見えた、というケースが殆どであったように感じます。
20世紀の大型計量モデルの開発も、元を辿れば経済予測パフォーマンスの不芳が動機であったように思いますし、大型計量モデルも予測の精度を十分に高めるには至りませんでした。「三体問題」の難しさは言うに及ばず、ましてや極めて多くの変数が相互作用を起こす経済において、サイエンスとしての予測能力には所詮限界があります。だからこそどの国々も、マクロ政策運営をAI等に委ねることはできず、生身の人間が頻繁に集まって、合議制で政策を決めているわけです。
経済政策としては、予測の限界を常に認識し、断定的な言説については懐疑的に捉え、政策対応の側で十分な柔軟性と機動性を備えながら対処していく他はないだろうと感じます。エコノミストが予測を外す一因としては、月次の指標の予測なんかよりも、独自性の高い分析や先行きの景気やマーケット見通しのストーリーを作る方が100倍大事なので、そこまで月次の予測に注力していないということもあると思います。
予測は当てることが大事なのではなくて、することで全体の推測に貢献することが重要と思います
サプライズが起きたとして、「どの程度のサプライズか」が定量的におおよそわかります
専門的にはベイズの事前確率と事後確率の通りで材料が絶え間なく発生する経済的事象ではスナップショットの予想はあまり正確さが担保できません、予想をいろいろな立場の方が何度もし続けることで把握することがある程度可能になります
ですから個々の当たり外れよりも大まかに全体の予想を把握して自身の予想に役立てる、というスタンスが科学的によろしいかと思います