スカンジナビア航空、米連邦破産法11条の適用申請-株価一時9.2%安
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スカンジナビア航空は、エアライン顧客サービスの優良事例として有名な航空会社でした。それを紹介するエアライン関係者の為の経営関連必読書も発売されています。
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そんなスカンジナビア航空も破産申請しなければならないほど、コロナは航空業界に与えた影響は深刻だったと言うことですね。ただ破産とはいえ、おそらく運航は継続され債務カットをするにとどまるのではないでしょうか。
日本でもコロナ融資の弁済が始まったりと、今後コロナによる経済ダメージはより深刻になってくる点には留意が必要ですね。スカンジナビア航空は、スウェーデン、デンマーク、ノルウェーの各国政府が出資して成り立っているエアラインです。実際の株主構成はスウェーデンとデンマーク政府が21.8%ずつ、その他投資会社などが大株主となっていますが資本の90%以上はスウェーデンとデンマークで構成されており、米国の構成分はわずか3%しかありません。
ただしいわゆる多国籍企業であることから米国の証券法に基づいてさまざまな運用を定めている模様で、そのために株主間の利害対立を収めるために米国で破産手続きを行ったものと考えられます。
また今回の破産手続きはSASの再建計画の一環とされており、運航を終了する前提ではありません。すでにSAS Forwardという日本でいうところの中期経営計画を示しており、そこには財務基盤の強化とコストダウンが挙げられています。コストダウンというのは要するに燃費の良い機材の導入ということに他なりません。このような設備投資をしっかり行うために今回の破産手続きを利用したと考えるのが自然でしょう。あらあら。ストックホルム郊外の本社には何度か行ったことがあります。
森の中のガラスを多用した瀟洒な本社だったなあ。
その当時も湾岸危機で業績は悪かったけれど、でもナショナルフラッグキャリアは国が助けると言われたもんだが、それはとっくに都市伝説。