キリンHD ミャンマーでのビール事業 譲渡先決まる
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キリンミャンマー事業のコロナ前平常時(2019年12月期)事業利益は129億円。この会社の51%株式をキリンは約224億円で売ることに。
ミャンマー国内から外資系企業を追い出しても、結果的に得をするのはミャンマー国軍です。(現状、買い手はミャンマー国軍系 or フロント企業など資金力のある国内企業に限定され、買い手圧倒的有利なM&Aになるので。)
感情論も大事だけど、本当に何をするのが国軍を利するのか冷静に判断して民主化運動をするのが大切だと思います。ミャンマー・ブルワリーは、キリンが51%、MEHLが49%を保有して、ビールを生産してきました。
MEHLは、国軍が100%保有する企業体です。
キリンの51%は、実質的にはMEHLに売却され、国軍がミャンマー・ブルワリーを100%保有するようになります。
キリンとしては、ミャンマー・ブルワリーの解散を希望していましたが、ミャンマーの裁判所で認められませんでした(6月22日の判決)。
結果として、キリンは保有するミャンマー・ブルワリーの株式全てを224億円でMEHLに売却するしかなくなりました。
なお、キリンは2015年にミャンマーに進出した際に、ミャンマー・ブルワリーの株式49%を取得したのですが、取得金額は697億円でした。
キリンHD、ミャンマー合弁先の株式譲渡決定 価格約224億円
https://www.asahi.com/business/reuters/CRBKBN2OB03Y.html安価な労働力が期待できるとしても安易に海外進出すべきではないですね。軍事政権による専制だけでなくロヒンギャへの迫害弾圧などの問題を抱えるミャンマーですから、カントリーリスクを重要視すべきでした。同じことは中国でも言えます。今後、自由・民主主義などの普遍的価値を尊重する陣営と、人権弾圧・強権的支配を貫く専制主義陣営との亀裂はますます深まる中で、生産拠点をどこに設けるかを経済的視点だけで決めるのは危険です。今は円安が進み賃金が安値安定している日本に生産部門を回帰させる好機です。