核搭載可能ミサイル供与へ ロシア、同盟国ベラルーシに
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ベラルーシの核兵器は1996年、ウクライナなどと共にロシアに移管されました。今回の措置はそれに逆行する動きで、プーチンは冷戦後に築き上げられた国際秩序を一つひとつ破壊しています。ただ、イスカンデルをベラルーシに配備してもドイツ・ベルリンには届かず、政治的な目的が主眼のようです。ロシアは本土と飛び地のカリーニングラードを結ぶ鉄道貨物輸送が隣国のリトアニアによって制限されたことに対する報復の一環の可能性があります。
別にベラルーシに核兵器が配備されなくても、ロシアはヨーロッパでも米国でも、世界のどこでも核攻撃できます。
ただし、ベラルーシに核兵器が配備されることで、他国がベラルーシを攻撃するのを一定程度躊躇させることができます。
今、ロシアはウクライナでの戦争で手一杯のように見えますが、戦争が他の国にも広がる可能性は、注視しておくべきです。
今、一番危ないのはベラルーシの西隣、リトアニアでしょう。
リトアニアのさらに西隣にあるロシアの飛び地領土、カリーニングラードへの鉄道を、リトアニアが制限したことで、一気に緊張が高まっています。
ベラルーシのルカシェンコ大統領も、「リトアニアによるカリーニングラード封鎖は、(ロシアへの)事実上の宣戦布告だ」とロシア政府に同調しています。
ロシアとベラルーシがリトアニアを攻めるというのは、ブラフでしょうが、ブラフには道具立てが必要です。核兵器を搭載したミサイルなどは、有効な道具立てです。
リトアニアでは、警戒感が高まっているし、場合によっては、ウクライナを支援するのを躊躇するようになるでしょう。プーチン大統領、さらにエスカレーションラダーを一段階のぼったという感じ。とにかく核の脅迫という選択肢が有効だと思っている限り、ギリギリまでエスカレートしてくるんだろうな…。