ウクライナ穀物輸出「回廊」設置、「理にかなう」=トルコ外相
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注目のコメント
この案には、当のウクライナ政府が反対しています。
もともとロシアが持ち出してきた案で、
・まず、オデッサなどの、ウクライナの港近辺に敷設してある機雷をウクライナ政府は撤去する
・そうすれば、ロシア海軍が「安全を保障する」ので、トルコなどへ穀物を輸出すればいい
という案です。
ロシアからの提案が非常に怪しく、機雷を撤去してロシア海軍がオデッサに襲撃してきたら誰が責任を取るのだ、という問題なのですが、
食品価格が高騰し、選挙を控えたトルコ政府は、この案を支持しています。
国連の事務職員の長であるグティエレス氏も、個人的にこの案を支持しました(別に、国連のどこかの機関、ましてや安全保障理事会で可決された、という話ではありません)。
ロシア海軍による襲撃の可能性がある以上、この案では、欧米諸国は支持しません。
NATOの海軍がこの海域に入ってロシア海軍の襲撃が起きないように阻止する、というなら別ですが、それだとロシア案の目論見と違ってくるので、ロシア政府は拒否するでしょう。問題はウクライナの港に露・宇双方が設置した機雷があり、掃海しなければ安全な航行が出来ないということ。掃海作業を行うことをロシアが認めるのか、という問題は残るし、護送船団方式のような形で軍艦が入ってくるのも、なかなか簡単ではないだろう。
この記事には書いてないけど、この案にはウクライナが反対している。
理由はいくつかあるだろうが、これを実現するためにはオデッサなどの寄港地周辺の機雷群や防衛施設が邪魔になるはずで、それらを撤去するのだとすれば、ウクライナからすれば到底呑めるものじゃないだろう。
トルコがこの仲介に必死なのは、
・トルコの穀物事情が厳しいこと
・選挙が近くて現状政権側が厳しいので内外に成果を示したいこと
・とんでもないインフレで外貨が欲しいこと
などがあり、
・その解決のためにボスポラス海峡という地勢的なメリットを活かしたいこと
が考えられます。また、これまでNATO側はロシアに対して強硬姿勢を取り続けてきたので、仲介の会話ができる人が限られる、ということでしょう。
大丈夫かなww