2022/6/10

【注目】ドイツの電力は2035年に100%再エネになる

NewsPicks 編集委員 / 科学ジャーナリスト
脱原子力政策を進めてきたドイツが、今年の年末、大きな節目を迎える。
残る原子炉3基が稼働を停止し、「原発ゼロ」になるのだ。
ウクライナ危機が各国のエネルギー安全保障を揺るがす中、ドイツでも停止を延期する案が浮上したが、すでに却下された。
なぜ、ドイツは「原発回帰」を選ばなかったのか。
再生可能エネルギーへの転換に弊害はなかったのか。
高レベル放射性廃棄物など、原発の「負の遺産」をどう処分していくのか──。
福島第1原発事故を受けて設置されたメルケル首相(当時)の諮問委員会で委員を務め、日本、ドイツ両国のエネルギー政策に精通するミュンヘン工科大学のミランダ・シュラーズ教授に話を聞いた。
違う道を歩んできた日本にとっても、きっと参考になる部分は多いはずだ。
INDEX
  • メルケル氏が求めた議論
  • 再エネの目覚ましい成長
  • 停電は増えなかった
  • 「原発回帰」を選ばなかった訳
  • 危機がエネルギー転換を加速させる
  • 「核のゴミ」の最終処分に向けて
  • 日本でももはや主要電源ではない

メルケル氏が求めた議論