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米国務長官、ウクライナ対応で中国に「正しい教訓与える」

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  • 笹川平和財団 上席研究員

    プーチン大統領がウクライナ侵略を開始した後も、米国の関心は中国にあります。ロシアにはすでに国際秩序を変えるだけの(経済力に基づいた)影響力がなく、米国に挑戦するのは台頭する中国だという認識があるのでしょう。
    その中国が現在の国際秩序を無視して「力による現状変更」を強行したり、自らに都合の良い標準、ルール、規範などを国際社会に実装したりすることがないよう、抑止したいと米国は考えているのです。
    特に中国が台湾に対して冒険主義的に武力行使することがないよう、プーチン氏のウクライナ侵略から誤った教訓を得ることがないよう、プーチン氏に成功させてはいけません。
    プーチン氏が失敗したことを明確にするためには、ロシアがウクライナの領土を得てはいけませんし、国際社会の制裁によってロシア経済が回復困難な状況まで悪化しなければいけません。
    一方で米国は、自らがウクライナとロシアの戦闘におけるゲーム・チェンジャーになることを慎重に避けています。例えば、米国が射程300キロメートルのロケット弾をウクライナに供与すれば、ロシア領内の兵站施設が攻撃される可能性があります。現在のウクライナとロシアは長射程の強大な火力による叩き合いという消耗戦を戦っています。補給は死活的に重要なのです。
    ロシアの兵站基地が破壊され、前線のロシア軍への弾薬等の補給が滞れば、戦況は一気にウクライナ側に傾く可能性があります。米国は、自分のせいで戦闘の帰趨が決まるような状況を作りたくないのです。あくまでウクライナが自らの力でロシア軍を押し返すということにしたいということです。
    現在、ロシアは射程70から90キロメートルのロケットでウクライナ軍を攻撃しています。超射程砲で壊滅的な打撃を与えた後に戦車等の装甲車両や歩兵が前進して領域を確保するのです。
    ウクライナ側にも同様の兵器がありますが、数は圧倒的にロシアが多いのです。ウクライナ軍が使用する多くの兵器はロシアの超射程砲に届きません。米国が供与を決めたのは射程70から80キロメートルのロケットシステムです。これが供与されれば、数量にもよりますが、ロシアと対等に叩き合えるようになります。ゲームを変えるような兵器ではないということです。
    米国は慎重にウクライナが勝利できるような支援を続けていますが、決してウクライナを敗北させないことが中国に対するメッセージにもなるのです。


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