日本人は年功序列賃金の弊害をよくわかってない
コメント
注目のコメント
高度成長時代に定着したとされる年功序列終身雇用の日本的雇用慣行は、労働力と設備と技術が急速に増え、キャッチアップ型の成長で製品寿命も長いがゆえに維持できた制度です。これが日本の急成長の原因であったがゆえに、米国を始めとする諸国が研究して導入しようと試みましたが、高度成長の特殊な環境の中でのみ成り立つ制度と分かって諦めたと聞き及びます。だから今でも「日本的雇用慣行」で、日本にしかないのです。
半世紀近くも前の1976年に「日本艇雇用慣行は低成長になったら維持できない。まず年功昇進が崩れ、次に年功昇進が行き詰り、退職金支払いに耐えられなくなった企業が退職金を年金に置き換えて問題を先送りし、年金支給額が膨れあがって年金制度が行き詰ると、企業は最終的に定年を延長して従業員の老後を支えざるを得なくなる。日本的雇用慣行の中で自律的にスキルを磨かず高齢化した社員をその時、活性化して使えるか?」というのがテーマの論文の取り纏めをやったことがありました。先生の名前で賃金フォーラムという雑誌に掲載されて、ひょっとしたら国会図書館あたりに今も眠っているかもしれません。
その時我々が内部で達した結論は、スキルを持たぬまま高齢化した従業員の活性化は無理だから、制度を少ずつ変えて従業員が自律的にスキルを磨いて流動的な雇用市場で働くよう仕向けるほかないというものでした。
野口先生が指摘されている問題は半世紀近く前から起きると予想されていたところです。だから私には違和感はありません。少しずつ変えて来れば対応できたはずなのに、企業を守って解雇させないことを是とする雇用保障の枠組みと雇用規制が蔓延って変えきれず、問題がいよいよ表面化したのがいまの日本の姿です。早急に変えなければならないけれど、日本的雇用慣行を信じて生きた中高年が増えたいま、一気に変えるのはなかなかに難しそう (・・;ウーン「なぜなら、新しいものの導入は、年長者の地位を危うくするからだ」って、会社に勤めて管理職やったことがない、机上話ってことがバレバレなんだけどね。
ある程度経験積んで出世して管理職になれば、今までやってた仕事は部下に引き継ぎ、自分は新しい仕事を作り出していがないと、単に口先だけで自分は何もしない、無能の管理職として会社からも部下からも見放され、煙たがられるのが、日本でも普通の会社だと思うぞ。数十年先の収入や退職金のために今を犠牲にして耐え続けるのはある意味すごいと思います。
不満だらけでも大企業を辞めない人の話を聞いていると、辞めたところで他にできることがない等と自信のなさが見えることがあります。能力以上の収入を得ていることを自覚していて、今後在籍期間が長くなると昇給や退職金がほぼ間違いなく積み増しされていくシステムにおいては能力の低い人ほど会社にしがみつく流れは変わらないでしょうね。