リトアニアなど、ロシア資産の没収を提案 ウクライナ再建に利用
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イラクは湾岸戦争でクウェイトに侵攻した結果、クウェイトに対して賠償金524億ドルの支払いを課され、30年かけて支払いました。これは、国連の決議で定められたことでした。
イラク政府も、経済制裁緩和のための条件であったからとはいえ、自ら進んで支払いました。
今提案されているのは、国連の決議を通さないで、ロシア政府の資産をウクライナへの賠償に使おうという案です。
これは危うい提案で、たとえば、強盗の被害にあった人がいたとして、善意の第三者が被害者救済のために強盗犯人の財産を奪ってきて、被害者に与えたとします。この場合、善意の第三者も犯罪者です。
被害者救済のためといえども、強盗犯人の財産を没収するのなら、裁判所の手続きを通さねばなりません。
ただ、その裁判所にあたる国連の決議を通そうにも、ロシアの拒否権で通る見込みがまず無いので、こういう提案になっています。現実的には難しいでしょうが、提案した4カ国のうち3カ国が元ソ連構成国というのも象徴的です。かつてソ連に属しロシアのことをよく知る国々ほどロシアを嫌っています。プーチンは、NATOが約束を破って東に拡大したと言っていますが、ウクライナがNATO加盟を望んだのはロシアとプーチンが嫌だからロシアから離れようとしました。プーチンはなぜかつての仲間の国から嫌われるのかよく考えるべきです。そして今回の戦争でプーチンは世界中から嫌われるようになってしまいました。ロシアの次は中国です。