ウクライナ南部の親ロ派、ロシア編入要請へ ゼレンスキー氏は非難
コメント
注目のコメント
へルソン州は、ウクライナに24ある州の1つです。
ロシア軍が州都を占領下に置いている州は、ドネツク州、ルハーンシク州、へルソン州の3つだけです。
このうち、2州では、ロシアの傀儡政権である「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」がつくられました。この2州も、ロシアの領土に併合されるかもしれませんが、今のところ、ロシア政府は独立国として扱っています。
へルソン州については、ロシア軍が連れてきた新しい知事(へルソン市の市議会議員でしたが、市長選に出て落選していたウクライナ人)が、ロシアの通貨を流通させ、ロシア語の教科書で教育しようとしています。
いずれにせよ、ロシア政府の意向としては、ウクライナの各州を1つずつ引きはがしていって、ロシアの統治下においていく方針には違いませんが、「へルソン人民共和国」をつくる、という段階は飛ばすかもしれない、という話です。
戦時下でもあり、公務員の協力も得られず、住民投票などの実施はむずかしい、ということもあるでしょう。ドンバス地方のように親ロ派が圧倒的ではないヘルソン州では、今後こうした対立が起きる可能性は高い。ロシアが占領している地域では、力で支配するということもありうるが、クリミア半島占拠の成功体験もあり、住民投票で正当化しようとするのだろう。