2022/5/11

【海外で沸騰中】日本企業がアニメで稼ぐ、3つのシナリオ

NewsPicks編集部 記者
「2000年代、日本のアニメは海外で1話あたり数十万円で売られていました。それが今や、数百万円は当たり前。ヒット作ともなれば1話3000万円くらいの値がつきます」(アニメ制作会社関係者)
今、日本のアニメ市場が海外で沸騰している。
Netflix、Disney+、Amazonプライム、Huluなどの大手配信サービスは、こぞって日本のアニメを買い付けている。
Netflixは、アニメ部門を設けて2018年から日本の有力アニメ制作会社と次々に包括的業務提携を結び、「源流」からおさえにかかる。
ハリウッドの大物プロデューサーたちも、実写化するアニメの候補を前のめりで探しているという。
「アニメ化される前の漫画段階で評判を聞きつけ、映像化権の交渉にくることもあります。日本の出版社から『せめてアニメ化の後にしてくれ』と言われるほどです」
日本のIP(知的財産)をハリウッドで実写化するときの権利交渉などを手掛けてきた、フィロソフィア代表取締役社長の藤村哲也氏はこう証言する。
昔からコアなファン層に刺さっていた日本アニメだが、海外市場が大きく伸び始めたのは2014年ごろからだ。
2020年には、グッズやアニメ音楽などを含む広義のアニメ市場において、海外が国内を逆転した。
なぜ今、日本のアニメが海外で活気づいているのか。どんなビジネスモデルが構築されており、日本企業にはどんなチャンスが眠っているのか。
実はあまり知られていない、アニメビジネスの仕組みとポテンシャルをひも解いてみよう。
INDEX
  • 海外市場、急拡大の理由
  • 「買い手」がつくアニメとは
  • アニメの「意外」な儲け方
  • アニメで稼ぐ、3つのシナリオ

海外市場、急拡大の理由