ロシア、核搭載可能ミサイルの模擬発射訓練
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この訓練自体はイスカンデル作戦・戦術ロケットコンプレクスの標準的な運用方法のように見えますし、戦術核弾頭は大体の兵器には載るので(大砲でさえ核砲弾の発射能力がある)、あまり大騒ぎすべきではないと思います。
むしろ重要なのは記事後半にあるムラトフ編集長の指摘で、ロシアの国営メディアが「もはや核戦争やむなし」みたいな空気を作ろうとしているという点でしょうね。それもキセリョフ、ソロヴィヨフ、シモニャンといった名だたる有名人が一斉にそういうことを言い始めているのがどうにも不気味です。ロシア側は核兵器の使用を公然と仄めかして、発射実験を繰り返す。米側は核戦争のエスカレーションを恐れ、ICBM発射実験を延期・中止する。依然としてロシアが一方的に威嚇する状況には変わりない。もちろん威嚇のチキンゲームに付き合う必要はない、という判断はありえようが、ロシア側が米国の意思の弱さにつけこんで核兵器の使用の敷居を下げてしまうことが心配だ。
戦術核の使用を脅しに使うというのは、かなりエスカレーションラダーの上まで来た感じだが、これが「アメリカが介入する」という妄想によるものなのか、ウクライナ軍に手を焼いて他に手がなくなったからなのか、で判断は変わる。