【伝説の投資家】地球の課題は「6つのOKR」で解決せよ
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ドーアはたしかに業界大物、オバマ政権時には自宅に米国ビッグテックのほとんどの経営者や大統領らを招いた会合をするなど政財界で顔をきかせる人物の1人。
また一世代前のクリーンテックブームからそのバブル崩壊までの第一人者というか戦犯という人でもあり、大統領選を僅差で敗れたアルゴアをパートナーに招聘してバンバン環境投資をして大失敗した。
そして何より、この御仁の毀誉褒貶の一番は、セコイアと双璧を成すサンドヒルロード老舗トップティアVCからの凋落を招いた張本人であるという点だろう。セコイアとは対照的に頑なにベイエリアから出ず中国もインドも逃しそのうちお膝元でもホームランがめっきり出なくなり没落VCと見做され、最近になり若手リーダーに再建を託している、その凋落は現会長であるドーアのリーダーシップ時代の成果である。
注目のコメント
ちょうどこの原稿を準備していた昨日、衝撃のニュースが。
グーグルの最初期に投資した伝説の投資家であるジョン・ドーアの主導で、スタンフォードに70年の新学部として「気候/サステナビリティ」の学部を設立すると。
ちょうど、今回この記事で取り上げたSpeed & Scaleで、いかにドーアが自らが夜に広めた「OKR」という手法を使って、気候問題を解決するか、あらゆる資料を漁っていたところなので、まさかの次なる手に驚くとともに、妙に納得もしてしまいました。
気候も、SDGsで分かるように、特に日本だと、マインドセットの問題や精神論に帰してしまうことが少なくないだけに、この明確な目標管理で、イノベーションを誘発していく手法は新鮮なのではないでしょうか。
いずれにせよ、シリコンバレーを含め、この気候領域にイノベーションを促進していくうねりはしばらくは止まらなさそうです。
そして、この著書も、もし邦訳もしてもらえたら嬉しいのですが…。「カーボンニュートラルに向けて様々な技術が生み出されているのはわかったが、達成のイメージがいまいち湧かない」
という方は多いのではないでしょうか?
そこで今回は、アメリカのベンチャーキャピタリストJohn Doerr氏の著書「Speed & Scale」と彼の発言を読み解き、どの分野で何をどれだけ削減もしくは回収すればよいのか、全体像を具体的に捉え、カーボンニュートラルへの道筋をよりクリアにしていきます。
このように整理して見ることで、カーボンニュートラルを達成するというのは、社会全体を文字通りガラリと変えることを意味するのだと改めて実感しました。そして、30年後にそこにたどり着くべく、現在色々なところでヒトやカネが急速に動き始めている様子も伝わってきました。
世界中の様々な分野の研究者・起業家たちが、共通の難題に向かってアイデアを絞り、解決に挑む。
シリアスな問題とはいえ、この構図とスケール感にワクワクしてしまうのは自分だけでしょうか。気候テック、アツいです。