「第3次大戦」に発展の恐れ ロシア外相が警告
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ロシアは米国及びNATO諸国と戦争になったら絶対に勝てないので、核戦争以外にないと言って脅すわけですが、そうなったらロシアも終わりです。それでも、このような脅しが有効なのは、バイデンやNATO諸国が弱腰だから。
核の使用に対しては確実に報復することを保証することで、相互確証破壊が成立し核抑止が働くわけですが、ロシアの核の脅しにびびって弱腰になった時点でロシアの思うつぼになるわけです。
ロシアの核使用に対して、実際に米国やNATOが報復するかは別として、少なくとも報復はあり得るとプーチンに思わせておかなければ抑止になりません。
バイデンもNATOも、ウクライナには軍隊を送らないと明言することでプーチンをより大胆にし、ロシアによる侵攻助長しています。言う必要のないことを言ったバイデンの失言は重いです。
注目のコメント
明らかにラブロフはブリンケン、オースティン両長官がキーウを訪問し、ウクライナへのコミットメントを強めていることを警戒している。最後には世界大戦が待っているというのが唯一アメリカの介入を抑止する方法と心得ているのだろう。
停戦交渉に臨むウクライナ側の姿勢を非難、とあるが、そう言いながらアメリカとそれを支持する西側陣営を非難していると考えるべきでしょう。
でなければ「第3次”世界”大戦」などという表現を使わないはずです。
これは、タイミング的に考えて、ブリンケン国務長官とオースティン国防長官のウクライナ訪問を受けてのプーチンの苛立ちを受けた発言であると考えるのが自然。言い換えれば、「自ら始めた侵略」を悔い改めるという形での停戦でおさめる気は毛頭ない、という「ロシアの君主」の強硬姿勢の表れ、もしくはそれを忖度した側近が内部に向かって発したポーズだと考えるべきでしょう。
ひとことで言えば、ロシアが暴発する確率が高まったということです。
しかし、NATO/EU/G7という経済力でも軍事力でも核の保有量でも圧倒的な西側陣営のcoalitionがバラバラになる危険を孕んだ段階から2ヶ月の経験を踏まえて固まり、リスク要因だったフランスのリーダーシップ変更がないということが週末の大統領選で確定した今となっては、ロシア包囲網は盤石。長期戦になればなるほど、力学的に考えてロシアの勝ち目はないと私は思います。問題は、ロシアの敗戦がいくつかあるバリエーションのうちのどれになるか、だけに絞られてきたと考えるべきでしょう。
もちろん、仕留められた獲物は最期に一番暴れるわけで、それに伴って生じるウクライナの市民の犠牲は不可避的に増えるでしょう。同時に、ロシアの若者の未来も確実に失われる。それは、どちらも悲しいことです。第3次大戦はロシアが核兵器を使う以外にその恐れはないので、ロシアが核兵器を使用する可能性が高まったと自ら宣言したと受け止められます。いきなり戦略核はないでしょうから使用するなら戦術核でしょうが、すでにNATOはその時の対策は立てているでしょう。使用してもしなくてもプーチンのロシアは終わりですが、使用すれば終わりの時期は一気に早まるでしょう。
追記
ラブロフは「常任理事国は核戦争の不許可に関する声明に署名している。これがロシアの原則的な立場だ」と述べた上でリスクについて触れたそうです。核兵器で脅しをかけていることには変わりないですね。