2022/4/23

デューデリだん!復活。スキルEC「ココナラ」の実力は

NewsPicks編集部 Producer
旬の企業の経営者に疑問を問いただす『デューデリだん!』は2年目に突入します。これまで20社以上をデューデリしてきましたが、今回からリニューアル。これまで編集部インターンとして番組に参加していた藤村聖子さん(本業は役者)が記者として経営者のインタビューを担当します。
画像タップで動画視聴ルームに遷移します(4月23日22時公開)
INDEX
  • え、私がインタビュアーですか?
  • デビュー戦はスキルEC「ココナラ」
  • 右肩上がりの業績と高い手数料
  • GMVを急成長させた2つの要因
  • とはいえ、株価は低迷気味
  • 私のチャンレジは「ココカラ」

え、私がインタビュアーですか?

3月下旬、「デューデリだん!」のいつもの秘密基地に、NewsPicksの池田光史編集長と藤村聖子さんの姿がありました。
藤村さんが、番組にインターンとして参加してから今月でちょうど1年。
突然の呼び出しにもじもじする藤村さんに、池田編集長がさらりと切り出します。
「インタビューをやってみませんか?」
NewsPicks編集部の池田光史編集長
池田編集長の提案に一瞬言葉を失いながらも逡巡したのち、「やってみます!」と答える藤村さん。
2年目の「デューデリだん!」は、毎回取り上げる注目企業をNewsPicks編集部の記者とともにリサーチし、経営者へのインタビューはすべて藤村さんが担当するシステムにアップデートします。
藤村聖子(ふじむら・しょうこ)さんの本業は役者
視聴者の皆さんには、番組の本筋である「注目企業の実力を見極める」だけでなく、藤村さんがインタビュアーとして成長していく過程も楽しんでいただこうという趣向です。
ビジネスパーソンにとって、話を聞く力や質問力といった「インタビュースキル」は様々な場面で生きる必須スキルの1つです。
毎回、編集部の記者たちが藤村さんに授ける「インタビューの心得」は、番組をご覧いただく皆さんにとっても、きっと有益な学びになるはずです。
毎回、リサーチに参加するNewsPicks編集部の記者が、藤村さんにインタビュー心得を伝授。

デビュー戦はスキルEC「ココナラ」

ということで、今夜22時からの配信がインタビュアー・藤村聖子のデビュー戦です。
リニューアル初回は「得意を売り買い」のCMでおなじみの「ココナラ」を取り上げます。
個人のスキルをCtoCで売り買いできるプラットフォームで、2012年1月に創業し、去年3月に東証マザーズ(現グロース)に上場しています。
現在の経営者は創業者で代表取締役会長の南章行さんと、2020年に代表取締役社長CEOに就任した鈴木歩さんです。
今回のインタビューを受けてくれる鈴木CEOは、2016年にリクルートから転職し、わずか4年でCEOに上り詰めた“やり手”。
しかし、これまでメディアへの露出はほとんどないため、情報は限られています。
鈴木CEOが、藤村さんにとって1対1で対峙する初めての経営者となるわけですが、早くも雲行きが怪しくなってきました。
しかし、経営者個人の情報が少なくても、そこは上場企業。
業績や株価に成長予測など、リサーチするだけ材料は山のようにあります。
藤村さんは、番組後半のインタビューで鈴木CEOにぶつける質問を整理すべく、池田編集長と花谷美枝記者とともに、早速ココナラについてのリサーチに乗り出します。

右肩上がりの業績と高い手数料

国内だけでも、広義のスキルシェア市場にはココナラのほかに、ランサーズやクラウドワークス、去年番組で取り上げたビザスクといったプレイヤーが存在します。
ココナラの特徴は、購入も出品もECと同じ体験で、取引はすべてオンラインで完結すること。
さらに、イラストやデザイン、確定申告に占い、法律相談まで、何でも取り揃えている「総合型プラットフォーム」であることも大きな特徴です。
価格決定権が発注者ではなく、出品者にあるところも他のプレイヤーと異なるポイントと言えます。
売上高も営業利益も年々、右肩上がりで成長中のココナラですが、その稼ぐ力を支える1つが「高い手数料」です。
ランサーズやクラウドワークスと比較してもココナラの手数料は高く、稼ぎの源泉となっている一方で、今後ユーザーをさらに増やしていく上でボトルネックになる可能性も秘めているかもしれません。

GMVを急成長させた2つの要因

ココナラが急成長している要因を決算説明会資料から調べていくと、GMV(グロス・マーチャンダイズ・バリュー/ボリューム=流通取引総額)にたどり着きます。
ココナラの直近のGMVは前年比で52%も増加しており、購入者数と平均購入単価のどちらも伸びていることがわかりました。
購入者数の増加は、最近よく見かけるCMによるものと容易に想像できますが、なぜ平均購入単価も上がっているのか。
3人は決算発表資料を読み込んでいくうちに、2021年8月に始まった「ココナラビジネス」というCtoBサービスの存在を知ります。
CtoBの「ココナラビジネス」が始まって以降、「制作・ビジネス系」案件が急激に伸びていて、平均購入単価が増加し始めた時期とリンクしているようです。
ココナラの成長力を見極める上で、CtoBサービス「ココナラビジネス」の方向性については、鈴木CEOへのインタビューでぜひとも押さえたいポイントです。

とはいえ、株価は低迷気味

決算発表資料からは順調満帆に見えるココナラですが、投資家からの期待はどうでしょうか。
ココナラが上場した2021年3月19日以降の株価をスキルシェア市場に参入する他のプレイヤーと指数で比較すると、今年3月時点で「ココナラの株価下落率がもっとも大きい」と花谷記者が指摘します。
企業経営者に自社の株価について平坦に質問してしまうと「市場が決めることなので、我々は関知しません」とあっさり返されるのが関の山。
低迷する株価について鈴木CEOにどう聞くべきか──
悩んでいた藤村さんに、池田編集長が助け舟を出します。
投資家から期待されていることは何ですか?と聞いてみたらいいんじゃないか」
株価とは、投資家がその企業の成長への期待度を表すもの。
リサーチを終える頃には、藤村さんが疑問や質問案を書き溜めていたノートは真っ黒になっていました。

私のチャンレジは「ココカラ」

新年度が始まったまさにその日。
ココナラ本社のオフィスに、春色ベージュのセットアップをまとって背筋を伸ばした藤村さんが、ココナラの鈴木歩CEOに対峙していました。
初のインタビューを前に緊張した様子をおくびにも出さない藤村さんは、この時、池田編集長のアドバイスを思い出していました。
「CtoCサービスの経営者へのインタビューなんだから、自分が出品者・ユーザーだったらどう思うか。当事者意識を絶対に忘れないでください」
対する鈴木CEOはリクルート出身の体育会系…かと思いきや、白いボタンダウンシャツに足元はニューバランスと、肩の力が抜けた爽やかな雰囲気をまとった経営者です。
藤村さんがこの日のために準備した7つの質問に、真正面から語ってくれました。
果たして藤村さんは、急成長企業「ココナラ」の真の実力を見極められるだけの内容を鈴木CEOから引き出すことができるのでしょうか。
今夜22時からの新しくなった「デューデリだん!」をお楽しみください。
画像タップで動画視聴ルームに遷移します(4月23日22時公開)