再生エネ向け鉱物の争奪戦勃発、ロシア孤立で
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確実にいえるのは、現在、石炭価格が高騰していて、その最大の犠牲者は、石炭火力発電で電気の大部分を得ている途上国である、ということです。
世界では原子力発電という手段が無い国の方が多数派であるし、再生可能エネルギーで電力の大部分を得ている国などほとんどありません。それは、途上国にはなおさら無理なことです。
全電力のうち、石炭火力が占める割合は、
インドは60%
パキスタン 石炭 20%、ガス 30%
インドネシア 石炭 50% ガス 25%
フィリピン 石炭 40% ガス 25%
ベトナム 石炭 50%
産油国を除くアジア諸国が、世界でも石炭に依存している割合が高いです。
そして、世界でも圧倒的に石炭を消費している1位の国は、中国です。
石炭消費が多いのは、何も気候変動についての意識が低いからとかではなく、自国に埋蔵されている資源や、地理的な要因で、石炭による発電が最もコスト面で多くの電力を国民に供給できるからです。
水力発電が有利な国は水力発電を重点化しているし、天然ガスを産出する国は、天然ガスを使っています。
まず、その国の資源や地理的要因、(原子力が可能かどうかの)技術水準、産業の発展度合いを含めた電力需要などを見ずに、~エネルギーを使うべき、といった話をするべきではありません。>国をはじめとする西側諸国にとっては、これまで外国の石油・ガス源に依存していた状態が、電気自動車(EV)や他の再生可能技術の生産に必要な重要鉱物を新たに中国に依存する状態に置き換わるだけになるリスクがある。
この記事の要点は、ここに集約していると思います。
数十年後に中国の鉱物に依存するようなシステムが出来上がったあと、戦争や紛争が起こり危機に陥ったら、また今回と同じようなことが起こる恐れがあります。歴史は繰り返すもの・・
「サステナビリティ」とは「持続可能な開発」のこと。私たちが向かおうとしている方向は、持続可能なものでしょうか。かといって、極端な舵取りをすると、雇用が失われ、格差が拡大し、貧困が拡大します。どうすればバランスを取りながら進めるのか、常に考える必要があります。EVについてはリチウムやニッケルが銅などが重要ですが、再生可能エネルギーへの移行全般という観点では、2050年に向けて最も需給がひっ迫するのは銅と言われています。(2050年までには90%の銅が採掘されてしまう)
そういう観点では南米の銅鉱山もより戦略的に注目されててくると思います。
また、将来的に重要な課題として出てくるのは風力発電所やバッテリーのリサイクルで戦略物資を上手くリサイクルできるかという観点もありますがまだコスト的な課題があります。
https://www.ifpenergiesnouvelles.com/issues-and-foresight/decoding-keys/climate-environment-and-circular-economy/metals-energy-transition#Quels%20sont%20les%20m%C3%A9taux%20les%20plus%20menac%C3%A9s