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【分析】対プーチン。アメリカはどこで間違えたのか?

NewsPicks編集部
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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    ロシアのクリミア半島占領以降も、それ以前も、1990年代であっても、米国がロシアを変えるためにできることは、ほとんどなかったでしょう。
     世界は米国が操作しているわけではないし、実際、米国はアフガニスタンのような世界最貧国すら何も変えることはできませんでした。イラクや、ベトナムも、全く米国の思ったようには変わりませんでした。
     特に米国が弱いということではなく、1つの国のあり方を根本的に変えるというのは大変なことです。もちろん、日本にもそんな力はありません。
     どうしても変えようというなら、それこそロシアがやってきたように、民族絶滅までその地域を追い込んで、人間を総入れ替えするくらいのことをしないと、別の国にはなりません。それくらい、宗教とか伝統というのは根深いものです。
     ロシアの本来の姿とは、1%の貴族、4%のお雇い外国人、15%の商人・資本家、そして80%の農奴から成る国です。1861年にロシア帝国は農奴解放令を出しましたが、実質は残されました。農奴は自分の主張を許されず、隷属し、戦争が起きれば従順に戦死してきました。
     ロシア帝国という国のあり方は、領土の膨張を前提としており、ヨーロッパへ輸出する毛皮などの資源、新しい農地を求めて、東西へ領土を広げ、南下も進めてきました。13世紀には小都市モスクワ周辺を縄張りにするモスクワ大公国でしたが、それから800年間、休むことなく領土を広げ続けてきました。
     製造業や知識集約型産業に移行することなく、農地と資源を求めて領土を広げ、新たな農奴を獲得しなければ回らない国のあり方が700年間続きました。1917年のロシア革命で、民主的な近代国家に変わったと、世界中が誤解したのですが、これが誤解であったことに気づくのに、50年ほどかかりました。
     その後、1991年のソ連崩壊で、民主的な自由経済の国になったとまた世界中が誤解しました。この誤解も、20年くらいは続きました。
     ロシアの国のあり方自体はまず変わらないので、その力を極力弱めるのが最適解です。軍事力を維持する資金と部品が入ってこないようにして、貿易を制限して資源を外国で換金できないようにするのが一番有効でしょう。北朝鮮対策とだいたい同じです。


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    国際政治アナリスト 危機管理コンサルタント

    米国の軍事的な抑止力はもうずいぶん前から落ちており、ロシアはバイデン大統領の「不介入」声明のはるか前から、米国の軍事介入はないと踏んでいたのではないかと個人的には思います。
     2013年にシリアのアサド大統領が化学兵器を使用した時、当時のオバマ政権は「レッドライン」だと言いながらも軍事介入せず、ロシアの提案で外交的な手段を選びました。2014年のロシアによるクリミア侵攻の時も言うまでもなく経済制裁のみ。トランプ時代も、2019年9月にサウジアラビアの石油施設が無人機とミサイルで攻撃を受けても、当時のトランプ大統領は「米国に対する攻撃ではない」と言い放ち同盟国を切り捨てたことから、サウジの米国離れが始まりました。2020年1月にはイランのソレイマニ司令官殺害後、米・イラン間で軍事的な緊張が高まり、イランはイラクの米軍基地に弾道ミサイルを撃ち込みましたが、トランプ政権は軍事的な報復をしませんでした。
     昨年2月以降、イランは何度もイラクの米軍駐留施設や米政府施設を狙った攻撃を続けていますが、バイデン政権はほとんど報復攻撃らしい軍事的な対応を行わず、ひたすら外交交渉でイランの脅威に対応しようとしています。
     当然、伝統的な米国の同盟国である湾岸アラブ諸国の対米不信は強まり、それゆえ最近アラブ諸国とイスラエルが新たな安全保障の枠組み作りに向けた協議を加速しています。
     シリアやイラン程度の脅威に対しても、過去数年間米国は軍事的な対応を回避し続けてきておりますし、その様子をロシアはずっと観察していましたから、プーチン大統領はウクライナに侵攻したとしても米国は軍事的な対応はしてこない、と確信していたのではないかと思います。
     だからと言って米国が悪いわけではなく、各国それぞれ自国の利益を優先させるのは当然です。米国の事情も理解しつつ、同盟関係が機能するように平時から努力し、さらに米国が動かないリスクも認識したうえで代替策を考えておくことが重要だと思います。


  • NewsPicks 記者

    今回、改めて振り返ってみると、アメリカはかなり正確にロシアがやることを言い当てています。去年の段階でWSJが報じていましたが、「ロシア軍は国境に必要な戦力(100個戦闘大隊)が整ったら侵攻する」というものから始まり今年に入ってからはバイデンが繰り返し「間もなくロシアは侵攻する」といい続けました。

    これ自体は諜報活動が機能している証拠だと思うのですが、一方で、ここまで分かっていながら止めることができなかったのも事実です。
    今回、なぜアメリカはロシアを止められなかったのか。逆にどこまで遡れば、止めるチャンスがあったのか。気鋭の安全保障研究者、村野将さんの分析です。


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