「大谷ルール」導入発表 投手降板後もDH可へ
コメント
注目のコメント
★本件を「大企業におけるルール変革」の観点からコメントします。
「ある一人を救うためにルールを変える」というのはとても凄いことですが、実は、大企業でルールを変えるには、この手のやり方が一番手っ取り早いです。
大企業で現行制度変更or新制度設置する場合、①起案、②人事部長への説明・承認、③労組への説明・承認、④経営会議での説明・承認、の4つの段階が必要となります。当たり前ですが、全ての過程で、「なぜやるのか?」「リスクは?」という話になります。制度変更は、影響を受ける人・組織(ステイクホルダー)が多く、かつ、既得権益者が存在するため、遅々として進まないことが多いです。
ここで有効に作用するのが、「とっても優秀な一社員 (eg.大谷翔平)が、現場で非常に苦しんでいる」という、強烈な理由とメッセージです。Pitchdeckの1ページ目に出てくる、Painや原体験に該当します。
「優秀な社員を守る・救うため」という大義名分と、それを制度化した際に即活用される場があるという即効性がセットになっているため、「何のために?」が早々にクリアできます。
また、「リスクは?」は、大体が組合側から出てくることが多いのですが(制度を変更するのは会社側なので、組合側は権利主張する)、このような現場の声型の提案は、対象現場がまさに組合員のため「一人の組合員を守るため」という労組と利害が一致した提案となります。
よって、「特定の一人(の声)が、ルールを変える」というのは、実は、大企業の人事制度の現場では、理にかなった・提案〜採用性の高いルール変更手法と言えるのです。ベースボールがファンにとってより魅力的になるルール変更は大歓迎です。
選手が活躍することはもちろん、試合時間が短くなることも一つの魅力になり得ますね。