2022/4/1

【叱る依存】「パワハラが発生しない社会」の仕組みづくり

NewsPicks編集部
まるで予言者のように、新しい時代のムーブメントをいち早く紹介する連載「The Prophet」。今回登場するのは、新著『〈叱る依存〉がとまらない』(紀伊國屋書店)が大きな反響を呼んでいる、臨床心理士・公認心理師の村中直人氏だ。
児童虐待、DV、パワハラ、理不尽な校則、加熱するバッシング報道──近年ますます深刻化するこれらの社会問題には、「叱ることへの依存」が共通項としてあるのではないか、というのが村中氏の問題提起だ。
前編では、「叱る」という行為が脳の報酬系回路に作用して「快」を生み出し、それゆえに人がたやすく「叱るのがやめられない」というループにはまっていくメカニズムと、このループから抜け出すために「〈叱る〉を手放す」という考え方を紹介した。
この後編では、村中氏へのインタビューを通じて、「叱る依存」の問題により深く迫っていきたい。
INDEX
  • 「正義」を行使する危うさ
  • リアクションでわかる「叱る依存」
  • 「叱る」を抑止するムードづくり
  • 「パワハラ」が廃れない理由
  • 「叱る依存」へのサポートも必要