NATO、飛行禁止区域設定せず 直接介入なら「欧州戦争」の恐れ
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戦争につながるのを恐れるとか、全面戦争になるのを避けるという言葉を発信した瞬間に抑止力が無くなってしまう。簡単に言うべきではない。プーチン大統領のような人が世界屈指の軍隊に進撃命令を下す時代においてリスクが高い失言だ。戦争を終わらせるための戦争だってあり得る。
ウクライナ上空を「飛行禁止区域」に設定するというのは、ウクライナ上空をロシア軍機が飛んだら、NATO軍機が飛んで行って撃ち落とす、ということです。
ロシア空軍がウクライナ侵攻に使えなくなれば、ウクライナ側はかなり有利になります。ロシア軍を撤退させる決定打になるかもしれません。
そして、ロシア軍機がNATO軍機に撃ち落とされれば、ロシア軍は、何らかの軍事的報復をNATO諸国に対して行います。ポーランドにミサイルを撃つくらいのことはするでしょう。
「飛行禁止区域」は、湾岸戦争後のイラクや、ボスニア紛争の際に設定されたことがあります。
シリアでも、「飛行禁止区域」を設定するべきではないか、という議論は何回も繰り返されました。設定されれば、アサド政権軍の航空機は撃ち落とされることになり、おそらくアサド政権は倒されたでしょう。しかし、アサド政権の後ろ盾であるロシアの反発が予想されたため、設定されませんでした。
NATO諸国は、ロシアとの交戦は避けたい以上、「飛行禁止区域」は設定しません。その埋め合わせをするために、より徹底した経済制裁をロシアに課すことはせざるをえないでしょう。「NATOはこの紛争に加わっていない。この紛争がウクライナの国境を越えてエスカレートすることを防ぐ責任を負っている」 (@@。
そういえば米国も、バイデン大統領が早々とウクライナに米軍を投入しないと発言し、飛行禁止区域の設定もロシアとの直接対決が核戦争に発展しかねないとして否定していましたね。ロシアの侵攻直後に米国はゼレンスキー大統領にキエフからの退避を打診していたと言われます。こうしたことを総合すると、米欧は、ロシアがウクライナを勢力圏下に置くことを本音のところで容認していたのではないのかな・・・
ところがゼレンスキー大統領が踏みとどまってウクライナが想定外の抵抗力を発揮して世論が盛り上がり、ウクライナを見捨てることが米国を始め西側諸国の信認に関わる事態になって来た。そこで当初の想定を超える経済制裁をロシアに課すと同時にウクライナに軍事的な支援を始めたが、それでもなお、核大国のロシアとの直接対決は避けたいといったところでしょう。ロシアがウクライナを勢力圏下に置くことを本当に止める気があるのかどうか、なんだか心許なくなって来た。
「米国のブリンケン国務長官は、NATOはウクライナの領土を「隅々まで」攻撃から守ると表明」とのことですが直接的な武力対決を避けつつそうしたことがどこまで出来るのか。日本を敵視し事あらば勢力圏下に置きたいだろう核保有国に囲まれながら防衛を米国に頼っているだけに、事の行方が尚更に気掛かりです。(・・;