岸田首相、曖昧な答弁ばかり コロナや新資本主義、議論深まらないまま予算案は衆院通過へ
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「新しい資本主義」を語る前に、「資本主義とは何なのか?」をまず国民で共有すべきだと思います。
酷い人になると「資本主義の対義語は社会主義」などのようなデタラメを述べたりもしています。
そもそも政治思想用語・・例えば、リベラル、自由主義、社会主義、民主主義、資本主義、保守などなどの言葉について、それが何なのか?を共有せずに何となくのイメージで判断しているから議論が噛み合わないように見えます。
資本主義とは(融資や投資により)私有財産的な資本を形成して生産力を向上していく考え方やシステムを指します。
この「資本」とは、生産のための要素を指し、金融資本、物的資本、人的資本に分類されます。
従って、株式投資=資本主義と考えるのも誤りです。
また、例えば中国は国家資本主義(State Capitalism)です。
西側諸国では主流派経済学の理論に沿って、株主偏重の資本主義を進めてきました。
例えばユージンファーマの理論によれば株価こそが企業の価値そのものであって、これを高める事で経済成長が可能だという具合です。
このような方針で経済政策を進めてきましたが、どうにも成長が停滞しているぞと言う事が観察されました。
その間に中国の国家資本主義が台頭し、西側諸国の秩序体制に挑戦するようになってきたのです。
更にそのような経済学ではリーマンショックを予見する事ができませんでした。先ほどの理論によれば、バブルなどは発生しない事になってしまうためです。
経済学にも大きな転換が必須のように見えます。
資本主義も修正資本主義へと変遷しつつあるので「新しい資本主義」への転換は望ましいと考えますが、西側諸国の多くは「自由主義側に寄せすぎたのを反省し、もう少し社会主義側に寄せよう」と考えているように見えます。
その為には政府による大胆な財政支出が必要だと考えられます。
しかし日本では「国の借金で財政破綻しそうだ」と言うデタラメがまことしやかに広く認識されているので転換は中々難しいのではないでしょうか。
デタラメを根拠にして誤った政策が進められ、それによって没落していったのがこの30年です。
「新しい資本主義」を打ち出すなら、このあたりの説明もまた必須になってくるのではないでしょうか。党内基盤が固まるまでは主張を前面に出すのを控えている面もあるのでしょう。しかし、首相就任のハネムーンはもう終わっています。このままでは世論から見離されると思います。読み間違いの多い発言も、当初は人柄への安心感で救われてきましたが、その賞味期限も切れつつあります。各種世論調査の内閣支持率がそれを示しています。何がやりたくて首相になったのか、なること自体が目的だったのか、それが厳しく問われていくと思います。ここでギアを入れ替えないと、政権は短命に終わることもあり得るのでは。
岸田首相の聞く力とは、家族内で「ステーキ食べたい!」「いや鰻が食べたい!」と言われ「じゃあ両方安く食べられるファミレスに行こう」と言う器、程度のものと認識しています。