【実録】「攻殻機動隊」に僕らは導かれた
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『攻殻機動隊』の連載開始は1989年ですが、その前に『AKIRA』の連載が1982年から続いていました。いずれも『週刊ヤングマガジン』で、ヤングマガジンというのは、実のところヤンキーやヤクザのマンガだけではなく、SFマンガにおいて非常な功績のあった雑誌です。
『AKIRA』でも、タチコマのような自律型多足戦闘ロボットは出てきますが、何より、第2次世界大戦後に活発になったサイバネティクス研究を下敷きにしたSFという点も同じです。アニメ化は『AKIRA』が1988年、『攻殻機動隊』が1995年です。サイバネティクスといっても方向性が違いますが、『AKIRA』の方が先駆的でしょう。
この両作品にしても、サイバネティクス研究を元にしたSF小説と映画に圧倒的な影響を受けています。嚆矢といえるのはフィリップ・ディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(1968年)、それを映画化した『ブレードランナー』が1982年です。
1984年には未来の日本の電脳都市を舞台にしたウィリアム・ギブソン『ニューロマンサー』が現れます。この作品は、『AKIRA』と『攻殻機動隊』に影響を与えたというより、同時並行で書かれていた作品です。当時は、サイバネクスの開発中心地はやがて日本になるだろうと思われていました。
人体(特に神経)とコンピュータ・ネットワークの接続、生化学と情報科学の融合であるサイバネティクスは、ユダヤ・キリスト教の伝統である心身二元論を否定するものです。心は人体の神経の作用であり、人体から離れた魂などというものは存在しない、という心身一元論は、仏教や道教に基づく文明の方が適応できると思われていました。心身二元論の否定は、ユダヤ・キリスト教社会では、人型ロボットなどよりはるかに深刻な問題です。
1980年代当時のSFの予想が日本で実現するかというと微妙なところで、本命は中国、大穴はインドでしょうが、今SFを最も必要としているのは中国でしょう。「攻殻機動隊」はなぜ、多くの工学者や技術者、起業家の心を捉え、長年、バイブルであり続けたのか。第一線で活躍する皆さんのお話から、その秘密に迫りました。秘密の要素は幾つもあり、多面的な魅力と深さを持つ作品なのだなあと感じます。
取材に応じてくださった方々の熱い「攻殻愛」や実体験に基づく分析に触れ、「光学迷彩」など作中に登場するテクノロジーにインスパイアされた技術を実際に拝見し…と、とにかく楽しい取材でした。
特にオリジナル漫画の「欄外の書き込み」については複数の方が語っており、非常に興味深かったです。攻殻機動隊を取り扱う時って、士郎正宗氏にあまり光が当たらないことが、個人的には残念なんです。
https://newspicks.com/news/6323387?ref=user_110042
そして、
「「攻殻」に登場する「タチコマ」」
って、これタチコマじゃなくて、T08A2「アラクニダ」では…
追記
画像変わってますが、いや、だからそれアラクニダですってば…
タチコマはこの子です。
https://www.b-ch.com/titles/1387/001