【極意】「ルールメイキング」で変革を成功させる条件
コメント
注目のコメント
ヘンリー・フォードは、20世紀の初め、自社製品のT型フォードに有利になるように、道路交通法で自動車は右側通行になるように、各州に強力に働きかけました。
道路交通法で車についての規定など無い時代に、自動車についてのルール・メイキングを主導できれば、圧倒的に有利になれます。
米国は、ルール・メイカーとしては、英国やフランスに比べて後発国でしたが、20世紀には技術革新を主導したため、多くの世界的ルールをつくることができました。インターネットについてのルールなど、米国が独占的につくったようなものです。
日本の場合、ほぼ欧米から輸入されたルールで動いていて、渋沢栄一たちなどがあわててつくりあげたルールも、輸入して翻訳したようなものが大半です。
先行者がルールをつくり、有利な立場に立つ、後発者たちがそれに不満を持つのはごく必然です。1930年代の日本がそうであったように、中国も、スタートから不利な立場に置かれている、という不満が広くあり、ルールを破ることに快哉を叫ぶ風潮すらあります。
しかし、欧米諸国は、ルールを積極的に破る者を許容しません。自分たちもルール・メイキングに参加したい、というなら、まだ話をする余地はありますが。ただ、中国は、ルールについての価値観が欧米とかなり違うので、このあたりをうまくやろうという気があまり無いかもしれません。子供たちは、いろんな遊びを考えオリジナルのルールをつくります。そのルールがあるからこそ、遊びが面白くなる。ルールがなければハチャメチャになってしまいます。
ビジネスの世界でも、おもしろくしようと思えば、独自にルールをつくることが大切。時には自主規制というルールが必要。
FinTechの分野では今BNPL後払いがブームになっています。これを推進するのはいいことですが、消費者の負担(返済不能など)が増えている面もある。
他社がイケイケドンドンの局面であったとしても、自主規制によってブレーキをかけることが必要です。それが信頼につながり、事業の継続性が高まります。昨年の衆議院選挙でも、政治家の方たちがだいぶ若返って世代交代してきています。
熱心に新しい考え方をキャッチアップされていますし、一方で選挙区のローカルも大事にされています。
一昔前みたいに、企業経営者もですが、政治家も飲みにケーションみたいな感じはまったくありません。完全にロジック、より良い世界のための議論。
既得権益のアップデートには時間かかるけれど、確実により良くなっていく気しかしません。