米大統領「侵攻ならノルドストリーム2終焉」、独首相と会談
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(ロシアがウクライナに侵攻したら)ノルドストリーム2を止める、というバイデン大統領の発言ですが、そもそも、ロシアとドイツの間の事業です。
横にいたショルツ首相は、記者から具体策を聞かれて、「米国と共同歩調をとる」"we will do the same steps"とは答えましたが、それ以上の具体的な答えはなかったです。
実際に止めるなら、新たな天然ガス供給の確保とか、違約金とか、詰めておかなければいけないことがたくさんあります。そこまで詰めることができているわけではないでしょう。
Pres. Biden: "If Russia invades...then there will be no longer a Nord Stream 2. We will bring an end to it."
Reporter: "But how will you do that, exactly, since...the project is in Germany's control?"
Biden: "I promise you, we will be able to do that."
http://abcn.ws/3B5SScxIS対策では白星でしたが、アフガン撤退で大黒星のバイデン外交、ウクライナ侵攻への対応に躍起になっています。ロシアは本気で侵攻準備をしているけれど、米国は経済制裁くらいしか対抗する意思を示せておらず、前回の2008年北京オリンピック時にジョージア侵攻が「成功」、2014年のソチ冬季五輪時にウクライナ南部クリミア半島も併合したように結局.....と静観していましたが、ここのところバイデン大統領が切り札をちらつかせていますね。
国際送金SWIFT停止とガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」稼働停止(未稼動ですが)。切り札が切れるのか、切っても効くのか、という問題が残りそうです。
ロシアからガスを供給される側のドイツは稼動停止にやや難しい反応ですし、米国産シェールガスに自らストップかけているバイデン政権.....ここでガス価格が上がるとさらに資源大国ロシアに有利になる側面もありそうです。またロシアとしては売り先として中露間のガスパイプラインも当然あるわけですね。
SWIFT停止に関しては、バイデン大統領が言及するだけでロシア国債が落ち込むほど重要ですが、仮想通貨などでの代替も部分的にはあり得ます。国連制裁下でも中朝協力はされていますし、いわんや常任理事国ロシア。また既にロシアはトランプ政権期の議会中心に米国から度重なる経済制裁を受けてきており、さらに最近中露で会談していたように対抗する体制を強化しています。厳しい情勢は続きそうです。