芥川賞作家の西村賢太さん死去 「苦役列車」「暗渠の宿」
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注目のコメント
清潔さと気遣い(忖度)がデフォルトのような社会、自分がする行為を「させていただく」と言わざるを得ないような時代の空気感を嘲笑いながら、揺るぎなく自分の道を貫いた作家だったと思います。その作品も人柄もまるで違いますが、私のイメージの中では、中上健二さんと並ぶアウトローでした。芥川賞受賞決定の時の「そろそろ風俗に行こうかなと思っていた」発言は、当時は野球で言うビーンボールの感覚でしたが、今なら頭へのデッドボールと判定され一発退場かも知れません。ツイッターでなりすましの被害に遭った時、SNSの反応とか全く気にしておらず「何が楽しくて、金に換わらぬ無料サービスの文章を書く必要があるんだ」と快哉を叫びたくなるようなコメントを残してくれました。故人に失礼だったらお詫びしますが、味わい深い古い飲み屋街がまたひとつ消えて、ファッションビルに再開発されるような寂寥を覚えます。合掌。