ミャンマーのクーデターで機能不全に陥るASEAN
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注目のコメント
機能不全というより、ASEANという国際機構にそもそも織り込まれていた限界です。何度も書いてしつこいようですが、かなり重要な違いです。
ASEANの成り立ちと、ASEAN元加盟国(+ブルネイ)から、性質の異なるCLMVを新規加盟で迎えた段階で限界はさらに認識されていました。
http://press-files.anu.edu.au/downloads/press/p124751/html/ch03s02.html
また、ASEANは国際機構としての成り立ちの視点と、東南アジアの各国という視点派はまた別です。
シンガポールが口座閉鎖をできれば大きな話しなのですが、記事にあるように、それをやってしまうとシンガポールの金融立国という前提が崩れてしまう難しい問題(突き詰めるとインドネシアやフィリピンの財閥系の人たちの口座とかも色々と……)。
ミャンマー情勢は、現状変更をしようとするメリットが外側の国には限定的である点が見逃せません。前回の軍政がなぜ、あれだけ長期間続いたのか。国内要因もありますが、外からの変更の力が限定的だった(=そこまでして現状変更をしようとする外国がなかった)ことも重要です。米国などは外交的働きかけや制裁はするでしょうけども、短期間で軍政を覆すようなアプローチまではとらないでしょう(コストメリット考えると)。
昔に比べて、今のプレーヤーとしては、中露印の存在感が格段に大きくなっていますが、民主化勢力を後押しする国々ではありませんし(かといって軍政をおもっいきり支援するわけでもなく)、ミャンマーの内政にまで深く手を突っ込んで得られる利益は、これらの国は見いだしていないと思われます。仮に国軍がまた国内統一を果たしても,ミン・アウン・フライン氏が実権を握ってる間は,ASEAN復帰は難しいのではないか.
ASEANに軍事能力や各国の内政に干渉する能力は無い.
が,だからといって正義を無視する組織という訳でも無い.フン・セン首相が訪問しただけで揺れている.
ミャンマー国軍の見通しは全てにおいて甘過ぎるのだ.彼らが勝ったとしても,すんなり元の鞘に戻れる事はないだろう.