バイデン氏、「ロシアが2月侵攻の可能性」 ウクライナ大統領に警告
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さて、例によってなぜ2月侵攻なのか、純粋に軍事的に考えみましょう。
この時期の軍事作戦は冬季攻勢と言われ、日本史ではほとんど例がないですが、ヨーロッパの戦役ではしばしば行われる作戦です。
その理由は東ヨーロッパによくみられるポレシエと言われる地形によります。
日本語では沼沢地と言いますが、ウクライナーベラルーシ国境にはプリピャチ沼沢地と呼ばれる欧州最大の沼沢地があります。
沼沢地は沼地ということもあり大部分の車両が通行不能な地形ですが、唯一の例外が厳冬期で、この時期は沼沢地全体が凍りつき、走行車両であっても移動が可能となります。
一方春になれば、雪解けで一体は泥の海となり、戦車などは全く行動不能となります。
これがこの地域の典型的な地形で、第二次世界大戦などでも沼沢地を巡る戦いは、戦局に大きな影響を与えてきました。
その意味では地面が凍結する2月の攻勢は作戦上理になかっていますが、問題は雪解けまで時間がないことと、ロシアにとってはむしろこれがホームグランドであるため、当然十分対策を練っているこということです。
確かに雪解けになれば、ベラルーシからキエフを直撃するルートが泥濘により動きづらくなりますが、これはキエフ攻略が前提の話。
ロシア軍の狙いがキエフである可能性は低く、厳冬期に拘る必要がないことに十分な注意が必要です。ロシアがウクライナの地面が凍結し、重武器を移動しやすくなる時期を待っているとの話。2月侵攻説の根拠のひとつだろう。中国が北京冬季五輪を開催中で世界の関心が軍事問題から逸れてしまう時期を狙うということもありうる。
今般の件、何だかアメリカが外野で騒いでいる様子だが、今日(28日)、フランスのマクロン大統領とロシアのプーチン大統領の電話会談がある。まずは、その結果を待とう。ともあれ、ロシア側は、ウクライナがNATOに入り、西側諸国のロシアに対する軍事攻撃拠点になることを恐れている。