東京湾の海底にプラごみの山 1964年東京五輪頃から堆積 魚介類や人への影響懸念
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高田先生の研究はここに詳しいですね。https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/18/053000010/
東京湾の堆積コアについても触れてあります。皇居の桜田濠ではもっとはっきりとした傾向が出ているよう。
注目のコメント
プラスチックは1950年代から一般的用途に使われるようになり、近年はやや低減傾向ですが、2000年代まで使用量は数十万トン~数百万トン増加し続けてきました。
この間に、多くの容器が使い捨てプラスチックに置き換わってきました。例えば、日本ではガラスびんに置き換わるペットボトルが1970年代に流通開始しており、日本のプラスチック使用量増加に寄与してきました。新しい地層ほど発見されるプラが増える傾向にあるのは、多くの使い捨てプラスチックが他素材を置き換えてきた結果だといえると思います。
4月施行のプラスチック資源循環促進法は、使い捨てプラスチックが再度、他の素材に置き換わる大きなきっかけとなるでしょう。現代も、後から振り返れば地層の変化が感じられる時代になるのかもしれません。
なお、プラスチックを分解する性質をもった微生物が発見されたり、それをプラスチック処理に利用しようという動きがあります。東京大学の保坂直紀教授は、このような微生物がもりもりと環境に蓄積したプラスチックを分解しはじめる前に人類が滅びていたら笑えない・・・と「 海洋プラスチック 永遠のごみの行方」にて示唆していましたが、もしかすると今後は古い地層の微生物分解が始まり変化が生ずるかもしれないと考えています。マイクロプラスチックも沈むんだ、と驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
東大の津田敦先生が、マイクロプラスチックの海底への沈積について報告されていたのを伺いましたが(✴︎)、動物プランクトンに摂食されて糞にまじって沈んだり、海底に沈みやすいプランクトンが、マイクロプラスチックを絡めとって沈降したりするらしいです。
なお「人がマイクロプラスチックを食べても排泄されるので問題ない」という理解が世間に広まりつつある気もしますが、さらに小さい「ナノプラスチック」(1000分の1~1万分の1mm)は消化器系を抜け出して、臓器など生体組織内に輸送される可能性も指摘されており、その影響は未解明です。
ちなみに、海に出たプラごみがどのような経路を辿るかは解明されておらず、多くが「行方不明」です(ミッシング・プラスチック)。
✴︎記憶が定かでなく恐縮ですが、確かこのシンポジウムで聞いたかと…https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/events/z0210_00119.html