東京で1224人感染、1週間前の約15倍
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感染者が急増しています。
コロナ疲れ、ももう古い言葉になりつつある気もしますが、急増期の対応は非常に重要です。
毎度お話することですが、「単一指標だけで語れる」事ではありません。
オミクロンだから重症化しにくいから(人数増えれば率が低くても数は増える)、重症者増えていないから(増えるとしても今後起きること)などと「大丈夫な理由」を探すのではなく、「今必要なことと、感染対策を両立するにはどうするか」という視点で、日々の行動などを見ていく必要があります。
オミクロン株が4割ー6割という話もでていますが、裏を返せば他はかなりの割合でデルタ株がいるということです。
この感染拡大がどちらにより引き起こされているのか、両方なのかでも対応は変わります。
ただこれまでと大きく違うのは、ある程度ウイルスの動きが予測でき、的を絞った対策が可能な点です。
感染を起こすことも、過剰な予防に走るのも同様に経済へのダメージが大きく、ここをどう両立させるかが重要です。過去の感染拡大局面では死者が同様の形で増加しましたが、今回は世界全体でもアメリカでも死者は逆に減り気味で、爆発的に増えているイギリスでも過去に比べると低い水準で横ばいです。超爆発的に増加しているフランスでは死者が増加していますが、過去と比べると圧倒的に少ないことが分かります。
そしてデルタ株が猖獗を極め国民の大部分が抗体を持つに至ったインドでは、今のところ感染拡大の傾向が殆ど見えません。
(世界) https://covid19.who.int/
(アメリカ) https://covid19.who.int/region/amro/country/us
(イギリス) https://covid19.who.int/region/euro/country/gb
(フランス) https://covid19.who.int/region/euro/country/fr
(インド) https://covid19.who.int/region/searo/country/in
3度のピークを経て感染力は強いが毒性の弱い変異ウイルスが拡がって収束したスペイン風邪が典型ですが、超希望的観測を述べるなら、オミクロン株は終わりの始まりかもしれません。
オミクロンへの感染で出来た抗体が他のウイルスに有効かどうかの保証は無く、感染者が増えれば毒性の強い変異が起きる可能性が高まりますから油断は禁物ですが、インドの事例がオミクロン株にも当てはまり、仮にこれが終わりの始まりなら、無理な抑制はウイルス禍の収束を却って遅らせることにもなりかねません。
まん防が発動された沖縄、山口、広島と、感染者の急増が報じられる東京と大阪で過去1週間のうちに亡くなったのはいまだ広島の1名に過ぎません。感染は更に拡がるでしょうが、陽性者数ほど死者が増えない可能性はありそうです。
この程度の状況で医療体制が逼迫するなら、無症状の感染者はもとよりその濃厚接触者まで入院・隔離して保健所等がトレースする先進国では異常な対策を打っているからでしょう。陽性者数ばかりに目を向けると、「拙速・やり過ぎ」を是とする岸田政権下でそれでなくとも極端に走っている無茶な感染防止策が更に加速しかねません。重症者、死者、ワクチン接種状況、経済的社会的損失といったことにも目を向ける必要がありそうに感じます。