ウクライナ侵攻なら「重い代償」 バイデン氏、ロシアに警告
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「重い代償」の元の言葉は、 “will be a heavy price to pay"ですが、バイデン大統領は、具体的には、"severe sanction"くらいしか言っておらず、やはり経済制裁くらいしかカードが無さそうです。
プーチン大統領は、そのような経済制裁は両国の「完全な決裂」“complete rupture” につながると応じていますが、これも、あまり具体的な内容は示されていません。
1月10日 米国・ロシア 外務次官会議
1月12日 NATO・ロシア協議が
1月13日 欧州安保協力機構(OSCE)協議、ロシアも参加
米国やヨーロッパ諸国、ロシアくらいの国なら、戦争が始まってからでも外交は活発に続けます。自国の言い分が通らないからといって外交チャンネルを閉じて席を立っても何の得にもなりません。
ロシア側は、ウクライナなど旧ソ連圏はNATOに加盟させないことを確約せよ、という要求を取り下げることは無く、妥協は全くしないでしょう。米国がこの要求を受け入れることも、まずありえません。
それでも、外交はコストもかからず、基本タダですから、何らかの使い道がある以上は、ロシアはむしろ活発に外交を続けるでしょう。ロシアに対する経済制裁の中身が明らかではなく、その実効性がはっきりしない中で、どこまで抑止力として機能するのか、疑問は残る。ロシアがその実効性を低く見積もればウクライナ侵攻を思いとどめさせる力にはならない。
バイデンさんが本気で止めたいならロシアが侵攻する前にウクライナもしくはその周辺に米軍(さらにNATO軍)を派兵するしかないわけで、それをやってない以上「口だけ」とプーチンさんが侮るのは当然でしょう。
また米ロの紛争になるとして、「有事」の米軍の最高司令官の任をバイデンさんが果たせるのかどうか。アメリカの中枢(民主党政権も軍も)がバイデンさんに全面的な信頼を置けないのではないか、というのもプーチンさんの脳裏にはあるのかもしれません。