2021/12/24

【熱狂】英国の雑誌メディア「MONOCLE」が面白い

NewsPicks編集部 記者
デジタルよりも紙とラジオ。ECよりも実店舗。ソーシャルメディアよりもイベント。
時代と「逆行」しているかに見える事業戦略で、熱心なファンの心をつかむ雑誌がある。2007年に創刊した英「MONOCLE(モノクル)」だ。
モノクルのユニークさは、雑誌にとどまらない幅広い事業展開にある。
社内には、編集部だけではなく、広告クリエイティブを担うWinkreative、24時間放送のラジオ局を自前で抱える。
さらに、吉田カバンやデルフォニックスなどとコラボ商品も開発。東京やチューリヒなど6カ所にセレクトショップを構え、カフェやキオスクも手掛ける。
暮らしの豊かさや街のあるべき姿について、建築家やビジネスマン、ショップオーナーらと議論を交わす「Quality of Life Conference(生活の質会議)」のようなイベントも主催しており一見すると、つかみどころがない。
しかし、手広く事業をやっているように見えて、創刊編集長かつ会社の筆頭株主であるタイラー・ブリュレ氏には独自の世界観がある。
「何をやらず、何に投資するか」という明確な指針や、ブランドを統率する世界観は何か。
NewsPicksはブリュレ氏を直撃し、その思考プロセスに迫った。
INDEX
  • 「各国版」を作るのは時代遅れ
  • 「今役立つ記事」だけじゃなくていい
  • ラジオは最強の「デジタル戦略」だ
  • 売上の18%を占める「リアル店舗」
  • ソーシャルメディアには、投資しない
  • 最も重要な「収益源」
  • 出版社から無視された「アイデア」
  • 「アメリカ以外」の見方を