2021/12/14

【コーチング】ゼロから分かる理想のコミュニケーション

AlphaDrive/NewsPicks コンテンツエディター
理想に近づくために、日頃の行動を変えることは容易ではない。自分がこうなりたいという理想を思い描くことはできても、いざ行動を変えるとなると尻込みしてしまう人は多いだろう。
ダイエットをしようと思っても「そんなに無理しなくても良いのでは? 」「そのままでも良いのでは? 」などといった「悪魔の囁き」により、なかなか行動に移せないものだ。
ビジネスシーンでも、なりたい姿に近づきたいけれど実現にはほど遠いという人や、部下のパフォーマンスを上げるのに頭を抱えている人は多いのではないだろうか。
こうした悩みに対し、「コーチング」が解決策になると話すのが、株式会社Seize The Day 代表取締役社長の小谷 奉美氏だ。
今回の新作MOOCは、自分や他人の意識や行動を変容させるためにどのようなアプローチをすれば良いのか、小谷氏がコーチングの視点から解説している。
この記事ではMOOC『ゼロから始める コーチング入門』 Episode1の内容を紹介しながら、コーチングの基本的な考え方を学んでいこう。

人に変化をもたらす「傾聴」と「質問」

──そもそもコーチングとは何なのだろうか?
この問いに対し、小谷氏は「気づきを与えることにより、人に変化をもたらすもの」と答える。
ビジネスシーンにおける具体例をあげよう。
部下が上司にキャリア相談を持ちかけたとする。上司は自分の意見やアドバイスを押し付けるのではなく、部下の話を聞き質問を投げかけ、理想の姿やそれに近づく手段を共に見つけ出す。相手の可能性を信じ、自発的に変容するよう関わり続けることで、結果として部下が腹落ちし、自ら行動を変えていく
この一連の流れが小谷氏のいう「コーチング」だ。
小谷 奉美(こたに ともみ)株式会社Seize The Day 代表取締役社長。インテルジャパンにて、社長補佐官として、役員と企業戦略や事業の方向性を策定し、コミュニケーション戦略策定も担う。その後マイクロソフトにて、シニアマーケティングマネジャーとしてB2Bマーケティング戦略の策定および実⾏を指揮。2016年に株式会社Seize The Dayを立ち上げ、組織開発、人材開発のサービスを提供。エグゼクティブコーチ・組織変革コーチ・リーダーシップトレーナーとしてこれまで日本を含む10ヵ国以上の経営層や管理職のマインドセット変革、リーダー育成を行う。
小谷氏によると、行動変容を促すコーチングには、「傾聴」と「質問」の技術を磨くことが欠かせない。
小谷氏が考える「傾聴」の技術は、「よく聴く」ことだけではない。仕草や目の動きなど、非言語の情報も漏らさず感じ取ることで、相手の真意に近づくことができるという。
また、相手の中にあるモヤモヤした課題や目標を明らかにし、新たな気づきを得られるような「質問」の技術を身につけることも重要だ。コーチングで有効な質問の種類は次の3つに分けられる。
・掘り下げる質問 :曖昧なイメージを具体化する質問
・拡げる質問   :他の選択肢を与える質問
・視点を変える質問:新たな視点から気づきを得る質問
この中でも難しいのは、「視点を変える質問」だ。視点を変えることで、霧が晴れたように新しい解決策が浮かぶこともある。そのような新たな視点を提示するためには何をすれば良いのだろうか。質問を考えるための具体的な方法についても、動画で紹介している。
傾聴や質問の技術をを身につけ、いざコーチングを実践する際に注意すべき点がある。「人は変化することができる」と対話相手の可能性を信じて好奇心を持ち、寄り添うことだ。
上司と部下の関係性でも、好奇心を持って部下に接することで「こいつはどうせできない」などの思い込みを無くし、対話を重ねていくことが、部下の行動を変える近道になる。
対話により行動を変容させていく「コーチング」。小谷氏は、コーチングの技術を身につけることで人間関係が変わり、人生がより良くなるという。
他のEpisodeでは、コーチングによって行動を変えていくまでの具体的な道筋や、相手と信頼関係を築くための心構え、社内で実践するための練習方法に至るまで詳しく説明している。コーチングの全容を学び、より良いコミュニケーションを身につけよう。
動画はこちら
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