AIの社会実装は転換期に

2021/12/7
NewsPicksトピックスで発信している記事を紹介する「Topics in topics」。オーナーの皆さんが書いた旬なトピックをお届けします。

AIと社会の適切なバランスとは?(技術編)~Facebookからの学び~

 AIを活用した新規事業立ち上げやオペレーション改革に従事し『戦略論とDXの交点』(東洋経済新報社)など複数の著書がある小峰弘雅さん。「AI/DXと社会」では、拡大するDXの中で人工知能と付き合っていく企業が取るべき方策や企業ガバナンスのあり方について取り上げています。今回はFacebookが顔認証システムを停止したニュースを受け「技術面だけで見れば残念」と語ります。Facebookの顔認識技術「DeepFace」は、画像内の顔部分を認識し、3Dモデリング技術で顔が前を向くよう向きを修正する、という驚くべき手法が使われています。これにより顔の向きに左右されずに顔認識ができるのだそう。2つの顔画像が同じ顔かどうかを判定する、という問題にも97.25%の正答率。人間の正答率は97.53%と言われているため、ほぼ人間レベルで認識できるといっても過言ではありません。次回はそんなFacebookの顔認識が停止に至った懸念点を解説した上で、問題提起をされていくとのこと。こちらも見逃せません。

【第4回】神経細胞たちの声を聴く

 コンピュータサイエンスの発展とともに注目を浴びる脳神経科学。本トピックでは、東京大学定量生命科学研究所准教授の奥山輝大さんが最先端の脳神経科学について紹介しています。これまで脳の活動を「操作」する技術を紹介してきた奥山さんですが、今回は対になる「観察」の技術がテーマ。東京ドームを脳内にたとえて、ドームの中にいる観客ひとりひとりが神経細胞(ニューロン)であると解説します。東京ドームの中で、それぞれの人がどんな会話をし、どんなコミュニケーションをとっているのか。それを知るのが脳神経科学の観察にあたりますが、たとえば観察する機材一つとっても、東京ドームには機材を持ち込めても、実際の脳の中に活動記録デバイスを持ち込むのが難しい。では、どうするのか?最後まで読めば、まったく脳科学に関わったことがない人でもなるほど!と納得し、つい人に話したくなってしまう内容になっています。

需要のある顧客セグメントのプロファイリング分析

 楽天グループの常務執行役員・CDO(チーフ・データ・オフィサー)を務める北川拓也さんが、データマケティングについて投稿するトピック。マーケティングに関わる人にとっては必読の話題が並びます。今回は、自社ブランドやカテゴリーに興味のある顧客セグメントをプロファイリングすることについて。マーケターに求められることが多いものの、もとにするサーベイデータは母数が少なく、分析する軸も曖昧なものが多い実情から、その解決策を探ります。本文では「カップラーメンを検索した人は、検索しなかった人に比べどんな特徴を持っているのか」という比較分析を通し、分析手法やそこから見えてきたことを解説。ディープラーニングやXGBoostにも触れ、楽天の実例を出しながら「データを綺麗に整備する仕事は、AIが進化すればするほど重要になってくる」と見解を示しています。