キリン、ミャンマーで国際仲裁へ 国軍系と合弁解消巡り
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シンガポール国際仲裁センターは、国連の国際商取引法委員会の下にある機関です。国際商取引に関する様々な案件、倒産、決済、納入、電子商取引、等々で、当事者間の紛争を仲裁します。
あくまで「仲裁」であり、各国の行政や司法に命令する権限はありません。
キリンがシンガポール国際仲裁センターに仲介を申し立てたのは、ミャンマーの裁判所で裁判をしても全く勝ち目がなさそうだからでしょう。
キリンは、国軍系企業との合弁解消にあたって、過酷な条件を突きつけられています。資産は国軍系企業が所有し、負債は全てキリンが背負うことになります。キリンのこれまでの投資は泡と消え、負債だけが残ります。
ミャンマーの裁判所でこれが覆ることはまずないでしょう。
こういう、合弁解消と撤退に伴う紛争は、たとえば中国などでこれから増えそうですが、国連の機関で解決してもらえるかというと、国連にはそんな権限は無いので無理でしょう。キリン側はクーデター後、合弁解消の上、事業継続方針を示していたが、先日ミャンマーブルアリーから会社清算申し立て。
これに対しキリンがシンガポール国際仲裁センターに仲裁提起した形。国際社会はこれをどう捉えるか。ミャンマーのビール、特に生ビールはとても美味しいです。
初めて飲んだ時、本当にビックリしました。ジュースに入れる氷がまだ極めて限られたお店でしか使われていないのに、こんなに生ビールが美味しいなんて…
その時に、キリンが出資していると聞きました。
→国軍系企業がパートナーとは知りませんでした。飲んだホテルはHtoo財閥が経営するホテルでしたが…
ミャンマーで民主化が進み、日本も盛んに投資をしていた頃、こんな美味しい生ビール作れるなんて素晴らしい!と、ビールでミャンマーを過大評価してしまうほどに衝撃でした。
キリンの合弁解消に向けたアクションは、その意味でミャンマーの事実を突き付けられたような気持ちです。